2001 Fiscal Year Annual Research Report
高精度非静力学数値モデルの研究(1)基本フレームの確立
Project/Area Number |
12440124
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
岩崎 俊樹 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80302074)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 輝之 気象研究所, 主任研究官 (70354438)
木村 富士男 筑波大学, 地球科学系, 教授 (10225055)
? 偉明 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (60251716)
坪木 和久 名古屋大学, 地球水循環研究センター, 助教授 (90222140)
里村 雄彦 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (20273435)
|
Keywords | 数値シュミレーション / 非動力学数値モデル / 局地気候モデル / メソスケール気象現象 / 山岳波 / 積雲対流 / 雲の放射 / 陸面水文過程 |
Research Abstract |
非静力学大気数値シミュレーションシステムは次世代気象学の重要な研究基盤である。本研究の目的は、高精度の非静力学大気数値シミュレーションシステムを開発するとともに、それを利用して気象現象を理解することである。数値モデルの精度向上のためには様々な専門家の協力が必要である。日本の場合モデル研究者が分散しているので、ネットワークを利用したリナックス的な共同開発・利用体制の確率を目指している。主な研究課題は(1)非静力学モデルを利用する研究の推進、(2)力学フレームの開発、(3)物理過程のパラメタリゼーションの開発、である。 2001年度は当計画の2年目に当たる。1年目に気象研/数値予報課非静力学モデルを標準モデルとしたが、2年目は引き続き普及に努めた。力学フレームの開発では急峻な山の扱いを重要課題と考えている。このため、山岳波に関する力学フレームの比較実験を始めた。標準実験の仕様を決め、多くのモデルの参加を呼び掛けている。積雲対流や下層雲など雲のパラメータ化に関連した研究も行われている。 平成13年9月18、19日には、研究交流を促進するため、第3回非静力学モデルに関するワークショップを開催した。77名の参加があり、物理過程、力学フレーム、データ同化と予測の3つのセッションに分けて研究発表を行った。我々の活動の中間的な成果を取りまとめ、非静力学モデルを広く啓蒙するため、当該科研費の参加者が中心となり、雑誌「月刊海洋」に非静力学モデルについて特集した。
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] T.kato, H.Goda: "Formation and maintenance process of a band-shaped rainfall"J. Meteorol. Soc. Japan. 79. 899-924 (2001)
-
[Publications] K.Tsuboki et al.: "Parallel compoting of cloud resolving storm simulator"Proc. 3rd Int. Work shop for Adv. High Performance. computing. 28-30 (2001)
-
[Publications] K.Saito et. al.: "Numerical simulation of the diurnal evolution of tropical island convection"Mon. Wea. Rev.. 129. 378-400 (2001)
-
[Publications] W.Sha, K.Nakabayashi: "On the structure and formation mechanism of the vortices"J.Fluid Mech. 431. 323-345 (2001)
-
[Publications] T.Iwasaki: "Atmospheric energy cycle"J. Atmos. Sci.. 58. 3036-3052 (2001)
-
[Publications] 岩崎俊樹ほか: "メソスケール気象現象の数値シュミレーション"海洋出版株式会社. 148 (2001)