• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2002 Fiscal Year Annual Research Report

超高真空環境下で発現する有機半導体のintrinsic物性の解明

Research Project

Project/Area Number 12440197
Research InstitutionOkazaki National Research Institutes

Principal Investigator

夛田 博一  岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 助教授 (40216974)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 田中 彰治  岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 助手 (20192635)
佃 達哉  岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 助教授 (90262104)
Keywords電界効果トランジスター / 移動度 / BTQBT / 分子ワイヤー / ホッピング / 格子散乱 / キャリア輸送機構 / 極低温
Research Abstract

本年度は、極低温〜室温における温度範囲で電界効果移動度の変化を調べることによりキャリアの輸送機構を考察した。試料としては、BTQBT (1,2,5-thiadiazolo)-p-quinobis(1,3-dithiole)を用いた。BTQBTは、分子内にヘテロ原子を導入することにより、分子間の相互作用を強くし、バンド幅を広げてキャリア移動度を大きくする分子設計に基づいて合成された分子である。特に分子のスタッキング方向の移動度は大きく、単結晶のホール効果による測定では4cm2/Vsを示す。FET作製用のSiO2基板上への真空蒸着では基板温度により2種類の薄膜構造が得られる。基板温度が室温から50℃以下では、直径数十〜数百nmのグレインが密集した膜となり、その電界効果移動変は0.1cm2/Vsである。基板温度が80℃前後では、針状結晶が粗に成長し、電極間隔が5μmの場合、多くの結晶が電極を橋渡しする。それぞれの結晶は、分子が長軸方向にスタックしていることが電子線回折の結果から予測された。電界効果移動度の温度依存性を調べたところ、室温蒸着のナノグレイン薄膜では、温度上昇とともに移動度が増加するホッピング型の特徴が見られるのに対し、針状晶では、高温部分で温度と共に移動度が減少する傾向が確認された。結晶粒界の影響が消え、格子散乱の影響が顕著に現れたと考えられる。

URL: 

Published: 2004-04-07   Modified: 2016-04-21  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi