2001 Fiscal Year Annual Research Report
エバネッセントフォントン力を利用した近接場領域における顕微・操作システムの開発
Project/Area Number |
12450026
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
梅田 倫弘 東京農工大学, 工学部, 教授 (60111803)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
遠山 茂樹 東京農工大学, 工学部, 教授 (20143381)
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Keywords | エバネッセント / フォント力 / マニピュレーター / 超解像 / 近接場光学 / 位置制御 |
Research Abstract |
本研究計画は、近接場光が存在する光学境界面で微粒子や蛋白分子などを観測・操作するために、近接場でそれらの粒子が受けるエバネッセントフォトン力を利用して(1)微粒子等を回折限界以下の分解能で観測する超解像顕微法の開発、(2)先端に集束構造を持たせた特殊形状の光ファイバーマニピュレーターを開発して微粒子等を捕捉・操作させるシステムの開発、および(3)これらを統合した近接場領域における分子や微粒子の反応・合成を可能にするシステムを開発することが目的である。 今年度は、光ファイバーマニピュレータの設計および操作・捕捉特性の検討を行った。マニピュレータとしては、ガラス細管を溶融延伸させたマイクロピペットに微小球を接着させる方法と光ファイバー端面に直径10μmのラテックス球を接着させる方法について考案し、FDTDによる電磁場解析を行い、最適な形状を検討した。次にこれらの知見をもとに、実際にポリスチレンラッテクス球を用いたマニピュレータを製作する方法を開発して波長1.06μmのYAGレーザーをファイバーに導波させて微粒子の捕捉・操作特性を実験的に求めた。その結果、直径3μm程度のラッテクス球を選択的に捕捉・移動できることが分かった。また、先端球型ファイバーマニピュレータでは直径40、200nmの金微粒子を捕捉出来ることに成功し、移動速度も毎秒80μm程度の速度が得られることが分かった。 今後、この研究成果をさらに拡張させてファイバー先端に複数の微粒子を接着させることにより同時に複数の微粒子を捕捉させる方法や、金微粒子の配列固定方法を開発してナノサイズ光回路の研究開発を行っていく予定である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 梅田 倫弘, 高柳 淳夫, 蓮村 聡: "走査型フォース顕微鏡による表面電位の検出"精密工学誌. 67.5. 754-758 (2001)
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[Publications] S. Nam, N. Umeda, A.Takayanagi: "Position control of micrometer-sized partocle with evanescent photon force"Proceedings of SPIE. 4456. 1-7 (2001)