2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12450027
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
黒川 隆志 東京農工大学, 工学部, 教授 (40302913)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
津田 裕之 慶応義塾大学, 理工学部, 講師 (90327677)
武田 光夫 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (00114926)
田中 洋介 東京農工大学, 工学部, 助手 (20283343)
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Keywords | 光信号処理 / 時空間変換 / アレイ導波路格子 / 短光パルス / CCDイメージセンサ / 二光子吸収 |
Research Abstract |
100フェムト秒程度の短い光パルス自体はモードロックレーザー等で発振できるが、超高速の光信号を電気的に処理することは電気信号の帯域の制限から困難である。そこで、周波数スペクトルを任意の形に変調することで時間領域の処理を行う時空間変換の手法に着目し、特に小型でありながら非常に大きな遅延時間を持つアレイ導波路格子を導入する時空間変換システムを提案した。 今期は特に本信号処理方式とその応用に関する基礎理論の検討を進めるとともに、実験系の構築ならびに実験条件最適化のための基礎検討を行った。その結果、時空間変換によって扱える信号特性とアレイ導波路格子の素子特性との関係を定量的に解析した。この結果をもとに、光ファイバ伝送システムにおける分散補償への適用性を明らかにし、特に三次分散の補償に効果的となることがわかった。また超短光パルス(列)の振幅と位相を同時に高感度、高精度に求めるために、受光素子の二光子吸収現象を利用することに着目して検討を進めた。その結果CCDイメージセンサが二光子吸収特性を有し、非線形な画像を形成することができることを初めて発見した。現在これを利用したパルス波形計測実験系の設計と構築を進めている。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] H.Tsuda,H.Takenouchi,T.Kurokawa,and K.Okamoto: "Performance analysis of a dispersion compensator using arrayed-waveguide gratings"IEEE J.Lightwave Technology. 18・8. 1139-1154 (2000)
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[Publications] 黒川,竹ノ内,津田: "アレイ導波路格子を用いた時空間変換光信号処理と通信および情報処理への応用"レーザー研究. 28・8. 486-491 (2000)
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[Publications] 黒川: "光インタコネクションの概観"情報処理. 41・9. 1004-1007 (2000)
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[Publications] 黒川,竹ノ内,津田: "時空間変換による光信号処理"光技術コンタクト. 435. 727-733 (2000)
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[Publications] チュア,田中,黒川,武田: "CCDイメージセンサの二光子吸収特性と赤外画像の検出"Optics Japan2000講演予稿集. 365-366 (2000)
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[Publications] 黒川,滝沢 編著: "光情報工学"コロナ社. 212 (2000)