2001 Fiscal Year Annual Research Report
走査型非線形誘電率顕微鏡法を用いた単一永久双極子モーメントの可視化
Project/Area Number |
12450036
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
長 康雄 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (40179966)
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Keywords | 走査型非線形誘電率顕微鏡 / 原子分離能 / 高次非線形誘電率顕微法 / 超高密度強誘電体記録 |
Research Abstract |
1.サブナノメータ分解能を持つ走査型非線形誘電率顕微鏡の開発 本顕微鏡は3階のテルソンである非線形誘導率の分布計測から強誘電体の分極分布を得ることのできる顕微鏡である.今回,新たに開発した高分解型走査型非線形誘電率顕微鏡をもちいて,PZT薄膜中のa-cドメイン及びc-cドメイン壁を計測し,ドメインウォール壁の厚さが1,2格子程度であることを初めて明らかにした.またこれらの結果から第一の目的であるサブナノメータ分解能を持つ走査型非線形誘電率顕微鏡の開発に成功したことを証明した. 2.強誘電体単結晶中の双極子モーメント像(原子分解能での分極像)の可視化 次に,双極子モーメントの可視化の実験を行った.但し,正負の双極子モーメントが単位格子おきに交互に存在する試料は入手が困難であることにより,原子分解能で強誘電材料中の分極が観測できれば,事実上双曲モーメントの可視化ができたのと等価と考えビスマス層状構造強誘電体Bi_4Ti_3O_<12>(BIT)(m=3)の層状構造の観測を行った.その結果,SNDMは深さ方向に1原子層オーダーで強誘電性の有無の判別ができることが確認された.また同じく,面内方向に1原子層単位でBITの層状構造が観測された. 3.SNDMシステムを用いた強誘電体記録の基礎的検討次世代超高密度強誘電体記録システムに用いた場合の基本的な特性を調べるため.LiTa03単結晶薄板中に極微少なドメインのドットを形成し読みとる基礎的実験を行った. 最後にSNDMシステムを次世代超高密度強誘電体記録システムに用いた場合の基本的な特性を調べるため.LiTa03単結晶薄板中に極微少なドメインのドットを形成し読みとる基礎的実験を行った. その結果10ナノメートル強の大きさのドメインドットの生成に成功した.この大きさは記録密度に換算して4Tb/inch^2に相当している.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] K.Matsuura: "Measurement of the Ferroelectric Domain Distributions Using Nonlinear Dielectric Response and Piezoelectric Response"Jpn. J. Appl. Phys.. 40・5B. 3534-3537 (2001)
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[Publications] 長 康雄: "超高分解能走査型非線形誘電率顕微鏡"応用物理. 71-1. 62-65 (2002)
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[Publications] K.Ohara: "Fundamental Study of Surface Layer on Ferroelectrics by Scanning Nonlinear Dielectric Microscopy"Jpn. J. Appl. Phys.. 40・9B. 5833-5836 (2001)
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[Publications] Y.Cho: "Scanning nonlinear dielectric microscopy study on periodically poled LiNb01_3 for high-performance quasi-phase matching devices"Appl. Phys. Lett.. 79・18. 2955-2957 (2001)
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[Publications] Y.Cho: "Higher Order Nonlinear Dielectric Microscopy"Appl. Phys. Lett.. 79・23. 3842-3844 (2001)
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[Publications] H.Odagawa: "Measuring of ferroelectric polarization component parallel to the surface by scanning nonlinear dielectric microscopy"Appl. Phys. Lett.. (in press). (2002)