2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12450038
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
種村 眞幸 名古屋工業大学, 工学研究科, 助教授 (30236715)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉江 紘 名古屋工業大学, 工学部, 助手 (40024327)
市川 洋 名古屋工業大学, 工学部, 助教授 (10314072)
奥山 文雄 名古屋工業大学, 工学研究科, 教授 (30024235)
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Keywords | ナノ材料 / ナノチューブ / シリコン / スパッタリング |
Research Abstract |
1.平成12年度研究計画 (1)全体計画の討議:研究期間は3カ年であり、本年度が初年度である。速やかに全メンバーの会合を開き、試作装置の詳細を含め、本研究への取り組み全般について、十分な討議を行う。 (2)実験システムの設計・制作:上記の討議結果を踏まえ、金属蒸気源、差動排気型大電流密度イオン銃、4軸可加熱試料ステージをメインコンポーネントとするSiナノチューブ合成システムの設計を行う。本体チャンバーは、ポンプ油成分フリーの、イオンポンプ排気による超高真空チャンバーとする。 (3)全体システムの組み立て・調整:すべてのコンポーネントの到着を待って、全体システムの組み立て・調整を行う。 2.成果概要 (1)研究計画に則り、上述のメインコンポーネントから成る、Siナノチューブ合成システムの設計・製作・調整を行った。到達真空度は、現状では3x10^<-7>Pa(当初の計画通り)であるが、真空度は排気時間と共に向上することから、今後、真空槽が"枯れて"くれば、更に良い真空度での実験が可能となろう。金属蒸気源としては、クヌードセン・セルが一般的ではあるが、本研究には、高融点金属蒸気が必要であることから、アークプラズマ蒸着源を採用した。アークプラズマの発生はパルス的に行われ、従って、高真空での蒸着が可能であり、本研究の目的に合致した。イオン銃には、ターボ分子ポンプによる差動排気方式を採用し、得られた差圧は4桁に達した。従って、スパッタ中でも、チャンバーの圧力は、10^<-6>Pa台に保つことが可能であった。電流密度の最高値は2mA/cm^2であった。4軸可加熱試料ステージには、加熱フィラメントによる傍熱加熱方式を採用し、600℃以上の試料加熱が可能であった。 (2)応用探索の一環として、ナノチューブからの電界電子放射(FE)に関する理論解析を進め、すでに合成に成功している炭素ナノチューブからのFE特性解析にそれを適用すると共に、炭素ナノチューブからのFEを動作原理とするX線管を試作し、ナノチューブの実用材料としての有用性を示す事ができた。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] H.Sugie,M.Tanemura 他: "Carbon nanotubes as electron source in an x-ray tube"Appl.Phys.Lett.. (印刷中). (2001)
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[Publications] V.Filip,D.Nicolaescu,M.Tanemura 他: "Modeling the electron field emission from carbon nanotube films"Ultramicroscopy. (印刷中). (2001)