2000 Fiscal Year Annual Research Report
溶接固有ひずみの特性評価とそのビードフラッシュ法への適用
Project/Area Number |
12450044
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
中村 春夫 東京工業大学, 工学部, 教授 (40134829)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
島村 佳伸 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (80272673)
轟 章 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (50211397)
小林 英男 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (00016487)
|
Keywords | 溶接残留応力 / 溶接シミュレーション / 固有ひずみ / 非破壊評価 / ビードフラッシュ法 / 寿命延伸 |
Research Abstract |
溶接構造物には,溶接線近傍に沿って固有ひずみ(熱ひずみ,塑性ひずみ,変態ひずみなど)が残留し,これが溶接残留応力の生成の原因となる.申請者らは,溶接部の余盛りを除去する際の,弾性解放ひずみを逆問題解析することにより,固有ひずみを推定し,この固有ひずみから溶接残留応力を推定する「ビードフラッシュ法」を提案してきている.この手法の確立のためには,固有ひずみの基本特性が明確になる必要がある.そこで,本研究では,その有効性の検証を目的とする第一段階として,溶接過程のシミュレーションを行い,以下の結果を得た. (1)固有ひずみの基本特は:溶接過程のシミュレーションを行い,溶接条件,材料特性,部材の形状・寸法,などが溶接固有ひずみの分布に及ぼす影響を明らかにするとともに,「ビードフラッシュ法」の逆問題解析過程において,これらが解空間を限定する上において,どのような意味を有するかを明らかにした. (2)固有ひずみと残留応力の相関:「ビードフラッシュ法」では,固有ひずみではなく.残留応力の評価が最終目標となる.そこで,上記(1)の結果を踏まえ,固有ひずみ分布と溶接残留応力の関係を明らかにした. (3)溶接シミュレーションのビードフラッシュ法への適用:「ビードフラッシュ法」では,逆問題解析の解析過程において,解の評価精度向上のために解空間の限定を行う必要がある.そこで,溶接シミュレーションがこの限定に如何に用いることができるかについて考察を加えた.
|
-
[Publications] Lee Hyoungno: "Thermo-Elasto-Plastic Analysis of Welding Eigenstrain for Improvement of Bead-Flush Method and Evaluation of Its Influence Factors"Proc.of the 2000 Anual Meeting of JSMD/MMD. 00-19. 587-588 (2000)
-
[Publications] Lee Hyoungno: "Thermo-Elasto-Plastic Analysis of Welding Eigenstrain and Its Application to the Bead-Flush Method"Proc.of the 25th Symposium on Fatigue. 83-86 (2000)