2001 Fiscal Year Annual Research Report
溶接固有ひずみの特性評価とそのビードフラッシュ法への適用
Project/Area Number |
12450044
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
中村 春夫 東京工業大学, 大学院・情報理工学研究科, 教授 (40134829)
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Keywords | 溶接残留応力 / 溶接シミュレーション / 固有ひずみ / 非破壊評価 / ビードフラッシュ法 / 寿命延伸 |
Research Abstract |
溶接構造物には,溶接線近傍に沿って固有ひずみ(熱ひずみ,塑性ひずみ,変態ひずみなど)が残留し,これが溶接残留応力の生成の原因となる.申請者らは,溶接部の余盛りを除去する際の,弾性解放ひずみを逆問題解析することにより,固有ひずみを推定し,この固有ひずみから溶接残留応力を推定する「ビードフラッシュ法」を提案してきている.この手法の確立のためには,固有ひずみの基本特性が明確になる必要がある.そこで,本研究では,その有効性の検証を目的とすることを目的として,溶接過程のシミュレーションを行い,以下の結果を得た. (1)固有ひずみの基本特性:従来有効性が確認されていた薄肉溶接平板を厚肉溶接平板に拡張するため,厚肉溶接平板について溶接過程のシミュレーションを行い,溶接条件,材料特性,部材の形状・寸法,開先形状などが溶接固有ひずみの分布に及ぼす影響を明らかにするとともに,「ビードフラッシュ法」の逆問題解析過程において,これらが解空間を限定する上において,どのような意味を有するかを明らかにした. (2)逆問題解析アルゴリズム:薄肉平板を厚肉平板に拡張するためには,逆問題解析の過程において,解空間の限定が必要である.そこで,解空間の限定に溶接シミュレーションを用いるアルゴリズムを考案しした. (3)応答曲面法:薄肉平板を厚肉平板に拡張するためには,非線型方程式を解く必要が生じる.そこで,その解法に応答曲面法を用いる手法を提案した.
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[Publications] Haruo Nakamura: "Inverse Aralysis of Welding Residnal Stresses by the Bead Flush Method Using Response Surface Methodology"日本機械学会第14回計算力学講演会講演論文集. 01-10. 253-254 (2001)
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[Publications] Hyoungno Lee: "Welding Eigenstrain Analysis for Improvement of the Bead Flush Method"Material Science Research International, Special Technical Publication, the society of Materials Science Japan. 1. 194-199 (2001)
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[Publications] Hyoungno Lee: "Analysis of Welding Eeigenstrain for Inprevement of the Bead Flush Method"Advances in Fracture and Damage Mechanics, Hoggar, Geneva.. 2. 283-289 (2001)