2000 Fiscal Year Annual Research Report
半導体CMP加工における薄膜表面欠陥のナノインプロセス計測に関する研究
Project/Area Number |
12450060
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
三好 隆志 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00002048)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 哲 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (30283724)
高谷 裕浩 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (70243178)
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Keywords | 表面欠陥 / ナノインプロセス計測 / レーザ応用計測 / CMP加工 / 薄膜表面 / シリコンウエハ / 光散乱 / 半導体 |
Research Abstract |
電磁波散乱理論に境界要素法を適用することにより、空気、膜、シリコン基板からなる3層問題に対応する光散乱シミュレータを構築し、薄膜表面欠陥(深さ:0.02〜0.1μm、幅:0.1〜0.8μm)の散乱特性を解析し次のような研究成果を得た。 (1)薄膜表面欠陥からの散乱光強度は膜厚変化による反射光の影響が大きく、定量的な欠陥検出・評価を行うためには正確な膜厚の計測が必要である。 (2)垂直入射における薄膜表面欠陥の光散乱において、欠陥の幅情報は垂直方向の散乱強度に、深さ情報は垂直および斜め方向の散乱光強度にそれぞれ大きく影響を受ける。 (3)適切な受光角を選定し、垂直方向および斜め方向に反射する散乱光強度の相互関係を考慮することによって、欠陥の幅、深さを独立に分類することができる。一般に用いられるSiO2絶縁膜の膜厚0.6μmの場合、垂直方向の受光角:±11°〜±38°、斜め方向の受光角:±40°〜±89°が適切である。 光学的フーリエ変換の原理に基づく独自の暗視野輪帯光学系を開発し、表面付着微粒子の欠陥検出およびCMP加工の代表的なスクラッチ欠陥をFIB加工によって作製し、その検出実験を行った結果、次のような研究成果を得た。 (1)約70゜で全方向から輪帯状に入射する暗視野輪帯光学系によって、直径0.212μm、0.088μmの標準微粒子および線状マイクロスクラッチ(幅0.40μm、深さ0.1μm、長さ50μm)を高感度で検出することができた。 (2)線状マイクロスクラッチのように方向性を有する欠陥であっても、集光輪帯スポットを適切な間隔で走査することにより、必ず散乱光強度が最大値を示す欠陥方位(入射方向に垂直)で検出することができる。 (3)高感度冷却CCDカメラを使用することにより、欠陥の散乱光強度分布すなわち欠陥パターンを高感度で検出することができ、その形態から欠陥の種類および形状の識別可能性が示唆された。
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[Publications] T.MIYOSHI,S.TAKAHASHI,Y.TAKAYA,S.SHIMADA: "High Sensitivity Optical Detection of Micro defects on Silicon Wafer Surface Using Annular Illumination"Annals of the CIRP. 50/1(発表予定). (2001)
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[Publications] 吉崎大輔,三好隆志,高谷裕浩,高橋哲: "暗視野輪帯光学系を用いたSiウエハ加工表面欠陥計測に関する研究(第2報)-高感度検出法の検討-"2001年度精密工学会春季大会学術講演会講演論文集. (発表予定). (2001)
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[Publications] 吉崎大輔,三好隆志,高谷裕浩,高橋哲: "暗視野輪帯光学系を用いたSiウエハ加工表面欠陥計測に関する研究-暗視野輪帯光学系の設計-"2000年度精密工学会春季大会学術講演会講演論文集. 85 (2000)
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[Publications] Ha,Taeho,三好隆志,高谷裕浩,高橋哲: "光散乱によるCMP加工表面薄膜欠陥計測に関する研究(第1報)-光散乱解析装置の試作と基本特性-"2001年度精密工学会春季大会学術講演会講演論文集. (発表予定). (2001)
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[Publications] Ha,Taeho,三好隆志,高谷裕浩,高橋哲: "光散乱シミュレーションによるSiウエハ酸化膜欠陥評価法の検討"2000年度砥粒加工学会学術講演会講演論文集. 399-400 (2000)