2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12450080
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
小林 秀昭 東北大学, 流体科学研究所, 助教授 (30170343)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤森 俊郎 石川島播磨重工業(株), 基盤技術研究所, 課長(研究職)
花井 宏尚 東北大学, 流体科学研究所, 助手 (30312664)
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Keywords | 高圧燃焼 / 予熱空気 / 乱流燃焼速度 / PLIF / 乱流スペクトル / フラクタル / 乱流スケール / 層流燃焼速度 |
Research Abstract |
本研究は高温・高圧乱流燃焼の現象解明を目的とし,高圧容器内に安定化された予熱混合気に対する乱流予混合火炎を研究対象とする。乱流火炎構造の詳細な観測,乱流燃焼速度の測定,Darrieus-Landau不安定性による火炎面の凹凸スケール等の計測を行い,混合気温度および圧力との関係を詳細に調べ,高温・高圧下の乱流燃焼モデル構築を図った。 本年度は,昨年度設計した空気加熱装置を製作し実験に供した.実験は1.0MPaまでの圧力で行い,加熱空気温度はパッキン類の耐熱性による制限から最高573Kとした.その結果,このような高温・高圧条件で安定して予混合気を生成できることを確認した.燃料としてメタンを用い,高温・高圧乱流予混合火炎のOH-PLIF計測を行い,その画像に対してフラクタル解析を実施して火炎の最小凹凸スケールを求めた.混合気が573Kまで予熱された場合においても,最小凹凸スケールはDarrieus-Landau不安定性の特性スケールと強い相関があることがわかった.熱線風速計を用いた高温・高圧乱流に対する詳細な計測を行い,乱流エネルギースペクトルにKolmogorovの相似則が成立することを確認するとともに,高温・高圧乱流においても,Kolmogorovスケールの約10倍の直径の渦管に相当するスケールがDarrieus-Landau不安定性の特性スケールより小さくなると,乱流火炎の凹凸スケールが一定となることを明らかにした. さらに,高温・高圧乱流予混合燃焼において基礎となる層流燃焼速度を実験的に求めるため,PIVとOH-PLIF撮影を同時に行う手法を開発し,実際の計測に適用した.はじめに水素/空気火炎に対する実験を行い,続いて乱流燃焼実験に供したと同様のメタン/空気火炎に実験を拡張した.詳細反応を考慮した数値解析結果と比較し反応速度パラメータを修正した. 最後に,高温・高圧下の乱流燃焼速度の測定を画像解析によって行い,層流燃焼速度で規格化された乱流燃焼速度を圧力および乱流ソイノルズ数で表すモデル式を導出した.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] H.Kobayashi, T.Kawahata: "Relationship Between the Smallest Scale of Flame Wrinkles and Turbulence Characteristics of High-Pressure, High-Temperature Turbulent Premixed Flames"Combustion and Flame. (発表予定). (2002)
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[Publications] 大上泰寛, 小林秀昭: "高温・高圧下におけるH2/O2/He予混合火炎の層流燃焼速度に関する研究"日本燃焼学会誌. 第44巻. 58-66 (2002)