2000 Fiscal Year Annual Research Report
ギャップ制御形磁気浮上機構によるマイクロマニピュレーション
Project/Area Number |
12450099
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Research Institution | Kochi University of Technology |
Principal Investigator |
岡 宏一 高知工科大学, 工学部, 助教授 (10160649)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 喜雄 高知工科大学, 工学部, 教授 (50299369)
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Keywords | マニピュレーション / 非接触 / 2自由度 / 永久磁石 / 空隙制御 |
Research Abstract |
本年度は,簡単な数値シミュレーションによる浮上機構実現の可能性の調査,実験装置の設計と製作,およびマイクロ浮上の可能性の調査を行った. ・数値シミュレーションにより,ギャップ制御による2自由度浮上機構の可能性について考察した.具体的にはPD制御を行ったとき,1自由度浮上システムと2自由度浮上システムにおいてその安定性の違いについて検討した.その結果浮上体を平面で浮上させる2自由度浮上システムのフィードバックゲインは,1自由度システムのものと異なることがわかった.また永久磁石の駆動方向に制御を分散させたシステムでは,安定性に問題があることがわかった. ・シミュレーションとは別に,2自由度浮上機構の実験装置を設計,製作した,実験装置は磁石の吸引力の2次元的な計測ができるようなものとした.また永久磁石を駆動するアクチュエータの角度を変化させて浮上が行えるようなものとした.この実験装置を用いることにより吸引力のデータを測定でき,数値的なシミュレーションを行うときにより精度をあげることができる.また,平面内で浮上体をマニピュレーションするときにはどのような角度で浮上体を支持すればいいのかについて,実験的に比較,検討できる.浮上体のアクチュエータとしてボイスコイルモータを用い,センサとして光学式2自由度非接触センサーを用いる装置を製作した. ・マイクロ浮上実験では,直径2mmの鉄球を浮上させる実験を行うことにより,浮上体が微小になったときの,制御システムの安定性に対する影響を調べた.この結果ディジタル制御を用いるときにはフィルターを出力段に挿入することが効果があること,アクチュエータの即応性が必要なことがわかった.
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[Publications] K.OKA: "Hanging Type Mag-Lev System with Permanent Magnet Motion Control"Electrical Engineering in Japan. 133・3. 63-70 (2000)
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[Publications] 岡宏一: "永久磁石の運動制御方式による2自由度浮上機構における考察"第12回「電磁力関連のダイナミクス」シンポジウム講演論文集. 399-402 (2000)
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[Publications] 森田剛: "ギャップ制御を用いたマイクロ浮上機構の基礎的研究"第12回「電磁力関連のダイナミクス」シンポジウム講演論文集. 419-422 (2000)