2001 Fiscal Year Annual Research Report
複数の多自由度ナノプローブによるナノ材料の三次元マニピュレーション
Project/Area Number |
12450101
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
福田 敏男 名古屋大学, 先端技術共同研究センター, 教授 (70156785)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新井 史人 名古屋大学, 工学研究科, 助教授 (90221051)
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Keywords | ナノマニピュレーション / カーボンナノチューブ / 電界蒸着 / 三次元操作 / 走査型電子顕微鏡 / 力計測 / ナノプローブ / ナノ加工 |
Research Abstract |
以下に示す,3つの研究課題に分けて研究を進めた. 1.ナノ材料を観察し三次元的に操作するための操作デバイス作成 電子顕微鏡の中に収納可能な合計15自由度の三次元ナノマニピュレータを試作した.ナノマニピュレータの先端にはAFMで利用しているカンチレバーを用いた.この先端に電界蒸着によりカーボンナノチューブを取り付け,その変形を画像計測することで,ピコニュートン力計測の可能性を示した. 2.カーボンナノチューブの物性評価とプローブ先端の変形解析 ナノプローブの先端は非常にシャープなので,正確な位置決めを行うためには変形量を見積もることが必要となる.このため,まずカーボンナノチューブを操作して変形させ,カーボンナノチューブの機械的特性を評価した.基礎実験に基づき,ナノプローブの変形量を解析し,実験値と比較した. 3.ナノ材料を三次元的に操作するための計測・制御 電子顕微鏡内のナノ材料を誘電泳動力によってカーボンナノチューブの先端に付着させ,ナノチューブの位置を三次元的に制御し,対象物を任意の位置に配置した.多層のカーボンナノチューブの両端を電界蒸着で固定し,両端を独立したプローブで引っ張ることで,内部の細いカーボンナノチューブを引き出すことに成功した. また,AFMカンチレバーの先端に取り付けたカーボンナノチューブと対向する平面電極間に電圧を印加して,フィールドエミッションを行った.これにより,カーボンナノチューブ先端付近の平面電極上に電界蒸着することが可能であることを発見した.電子顕微鏡の電子銃を使わずに電界蒸着が実現できることを確認した.
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