2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12450105
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
多川 則男 関西大学, 工学部, 教授 (50298840)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新井 泰彦 関西大学, 工学部, 教授 (80131415)
林 武文 関西大学, 総合情報学部, 教授 (90268326)
青柳 誠司 関西大学, 工学部, 助教授 (30202493)
土谷 茂樹 和歌山大学, システム工学部, 助教授 (30283956)
中原 住雄 関西大学, 工学部, 助教授 (90067760)
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Keywords | 超高密度情報記憶 / マイクロマシン / ナノメカトロニクス / 近接記録機構 / マイクロトラッキング機構 / 高アスペクト比ディープエッチング / 複合多層PZT薄膜 / ICP-RIE法 |
Research Abstract |
今年度は超高密度情報記憶を実現するための近接記録ナノメカトロニクス制御機構の詳細設計、近接記録を実現するために不可欠なナノメータのヘッドディスク隙間でのナノトライボロジ現象の実験的な解析、及びマイクロマシン加工技術の開発を継続して行った。特にマイクロマシン加工技術に関してはナノメカトロニクス制御機構を2軸方向に駆動するアクチュエータとして開発した独自な複合多層PZT薄膜マイクロアクチュエータの詳細な特性解析ならびに新しい高アスペクト比ディープエッチング加工法の開発によるリブ構造体の作成が重要な技術開発課題であった。そのような観点で進められた今年度の研究の成果を以下に箇条書きでまとめる。 1 目標とする面記録密度を100Gb/in2以上と設定して昨年度基本設計を行ったナノメカトロニクス制御機構に対して、静特性のみでなく動特性をも考慮したFEM解析により詳細設計を行った。そして設計された機構が十分仕様を満足するものであることを確認した。 2 10nm以下のヘッド・媒体近接記録制御機構を実現するためにはそのインタフェースで起こるナノトライボロジ現象を十分理解しておく必要がある。そのため、現在実用化されている最先端の浮動ヘッドスライダ機構を用いて、数nm領域の隙間で相対運動するヘッド媒体インタフェースのナノトライボロジーをLDV及びAE計測技術を駆使して解析した。そして媒体上に存在する超薄膜液体潤滑膜のスライダ浮上特性におよぼす影響を明らかにし、数nmの近接記録を達成するための設計指針を得た。 3 ゾルゲルPZT薄膜、スパッタPZT薄膜からなる複合多層PZT薄膜マイクロアクチュエータを開発し、その強誘電体特性、P-Eヒステリシス特性、そして圧電特性など総合的に詳細に評価した。その結果、複合多層PZT薄膜はそれを構成するゾルゲルPZT、スパッタPZTいずれの薄膜より特性が良好であることを確認した。 4 独自のデイープェッチング加工法(エッチングとデポジションの切り替え時間を従来より短縮)により加工面の表面粗さが従来の加工法よりも大幅に改善されることを確認するとともに、その加工法を適用して必要となる高アスペクト比リブ構造を実現した。
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[Publications] N.Tagawa, H.Seki, K.Kitamura, A.Mori: "Development of novel PZT thin films for active sliders based on head load/unload on demand systems"Microsystem Technologies. (印刷中). (2002)