2002 Fiscal Year Annual Research Report
不連続性材料における進行性破壊に対する解析手法の確立
Project/Area Number |
12450175
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
堀井 秀之 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (10181520)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 純哉 東京大学, 大学院・工学系研究科, 講師 (70312973)
松本 高志 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (40301121)
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Keywords | 進行性破壊 / 軟岩 / せん断破壊 / トンネル堀削 / 設計法 / マッチング法 / 高レベル放射性廃棄物 / 限界深度 |
Research Abstract |
高レベル放射性廃棄物処分地下施設を想定し、人工軟岩を用いたトンネルの模型実験を実施した。平面ひずみ条件で鉛直、水平の2方向に圧縮力を加え、変位拘束用の硬質ガラス越しに、試験体の表面変位場を計測し、せん断破壊面の発生、進行性破壊の様子を観察した。計測には、本研究で開発した高精度表面変位場計測手法を用いた。トンネル壁面近傍に楔形の破壊領域が形成されることが確認され、この楔形破壊領域の形成を終局限界状態とする、部分破壊を考慮した設計法を提案した。実験結果と、計測結果から提案された設計法に基づき、インターフェース要素を用いた進行性破壊と楔形破壊領域の形成に対する解析手法を開発した。解析結果に基づき、与えられた材料物性と、側圧係数、覆工導入時の応力開放率に対して、トンネルの限界深度を計算し、地山の部分破壊を許す新しい設計により、限界深度を大きくすることができることが示された。トンネルの限界深度は覆工導入時の応力開放率に大きく依存することが示された。このことは、トンネルの限界深度がトンネル掘削の施工法に依存することを示しており、本研究の結果から、施工法の満たすべき条件を導くことができることが示された。さらに、人工軟岩に対するクリープ試験を行い、試験体の表面変位場の計測結果から、クリープ破壊のメカニズムを明らかにした。作用応力レベルが高く、静的試験における強度に近い場合には、最初からひずみ場は一様ではなく、ひずみの局所化が起こっており、時間経過に従って局所化領域の変形が進行する。作用応力レベルが低い場合には、ひずみ場は一様であり、時間経過に伴ってひずみはほぼ一様に増加することが明らかとなった。地下施設の長期安定性を検討する場合、ひずみの局所化を伴うクリープ破壊の可能性を検討することが課題となる。そのためには、クリープ破壊のメカニズムとモードを考慮しうるモデルの開発が不可欠であるが、本研究の成果は重要な情報を与えるものと考えられる。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] H.Horii, Shue-Cheng Chen: "Computational fracture analysis of concretegravity dams by crack-embedded elements -toward an engineeringevaluation of seismic safety"Engineering Fracture Mechanics. 70. 1029-1045 (2003)
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[Publications] 井上純哉, 杉田博章: "確率微分方程式を用いた単一亀裂透水特性の確定"土木学会論文集. No.726/II-59. 31-39 (2003)
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[Publications] Y.Okui, H.Horii, K.Miura: "Micromechanics-based predictions of creep failure of hard rock for long-term safety of high-level radioactive waste disposal system"Mechanics of Materials. vol.35/3-6. 587-601 (2002)
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[Publications] 多田浩幸, 堀井秀之, 他4名: "不連続面を考慮したダム基礎岩盤の地震時安定性評価手法の提案"土木学会論文集. No.715/III-60. 201-213 (2002)
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[Publications] 柳沢賢, 堀井秀之, 星谷寛: "軟岩におけるすべり面の不安定進展開始条件"土木学会論文集. No.708/III-59. 41-52 (2002)
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[Publications] 中川義典, 川端航, 井上純哉: "断層周辺の密度欠損を考慮した断層破壊と停止の動的解析"応用力学論文集. Vol.5. 581-590 (2002)