2002 Fiscal Year Annual Research Report
ねじりを考慮した鋼製橋脚の耐震性能評価に関する研究
Project/Area Number |
12450183
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
宇佐美 勉 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (50021796)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
葛西 昭 名古屋大学, 工学研究科, 助手 (20303670)
葛 漢彬 名古屋大学, 工学研究科, 助教授 (90262873)
伊藤 義人 名古屋大学, 理工科学総合研究センター, 教授 (30111826)
鈴木 森晶 愛知工業大学, 工学部, 助教授 (90273276)
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Keywords | 鋼製橋脚 / 局部座屈 / ねじり変形 / 耐震性能 / 弾塑性有限変立解析 / 繰り返し載荷実験 / 面外変形 / 機能保持 |
Research Abstract |
前々年度の解析的研究により,上部構造重量が偏心して作用する逆L型鋼製橋脚に見られるねじり挙動を解明するに至っており,さらに前年度には,この結果を検証すべく耐震性能実験を行った.その成果として,まず,性能実験を行うシステムの開発に成功し,また,その実験結果に準ずる数値解析結果では,制度の非常に高い結果が得られ,解析手法の妥当性を検証するに至っている.今年度はこれら成果のまとめを行い,ねじり挙動を考慮する必要のある構造物の耐震設計法への提案を行うべく,種々の検討を行った.以下にその成果をまとめる. 1.鋼製橋脚が繰り返し荷重を受ける場合,橋軸方向の水平変位よりも,橋軸直角方向の水平変位の方が,より増大することを実験的および解析的に検証した.これにより,逆L型橋脚の面内塑性変形特性に及ぼす偏心鉛直荷重とねじり作用の影響は非常に大きいことを解明した. 2.正方形箱形断面からなる逆L型鋼製橋脚の面外方向に対する強度と変形能の推定式を提案した.本式は,既存の成果を用いた発展的な式構成となっている.過去に提案された中心軸圧縮力を受ける強度と変形能の推定式を基に,偏心率の関数とした増幅係数を提案し,パラメトリック解析による成果との比較から係数を具体的に表現した.その結果,T型鋼製橋脚(中心軸圧縮力をうける鋼製橋脚)の強度と変形能から,容易に推定できる簡便な評価式を作成することに成功した.
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[Publications] 青木徹彦, 鈴木真一, 渡辺俊輔, 鈴木森晶, 宇佐美勉, 葛漠彬: "面外繰り返し水平力を受ける逆L型鋼製箱形断面橋脚の強度と変形能に関する実験的研究"土木学会論文集. No.724/I-62. 213-223 (2003)