2001 Fiscal Year Annual Research Report
テーパーフランジ板を用いた箱形断面部材の局部ダクティリティー向上の実験的研究
Project/Area Number |
12450186
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Research Institution | Fukuyama University |
Principal Investigator |
福本 ゆう士 福山大学, 工学部, 教授 (10023045)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 定弘 日本鋼管(株), 総合材料技術研究所, 鋼材研究室長
中村 雅樹 福山大学, 工学部, 助手 (80164333)
上野谷 実 福山大学, 工学部, 教授 (40034376)
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Keywords | 鋼製橋脚 / 箱形断面部材 / テーパー板 / 交番曲げ / 一定軸方向圧縮力 / 塑性変形性能 |
Research Abstract |
本研究は,ラーメン型鋼製橋脚が地震力を受ける場合を想定して,一定の軸方向圧縮力のもとに,繰り返し水平力をうけるテーパー箱形断面柱の準静的載荷実験を行った.脚部近傍の局部ダクティリティーを向上させる目的で,柱の断面はフランジおよび腹板に板厚テーパー板を用いた無補剛および補剛の変断面形状である.実験結果から,等断面部材とテーパー部材の弾塑性挙動を比較し,脚部近傍にテーパー板を用いることによる耐震性能向上に関する利点や力学的特性を考察した結果,以下の事項が明らかになった. (1)塑性域は,テーパーの度合いが小さい(等断面に近い)場合,柱の基部付近に集中し,局部座屈が最下部のパネルに生じる.テーパーの度合いが大きくなるほど,塑性域は上方へ、進展しながら広い範囲に拡大する.それに伴い,局部座屈の生じるパネルは中部から最上部に移行する.テーパーによる塑性域の拡大効果は大きい. (2)最大水平耐力は,テ-パーの度合いが大きくなると,徐々に低下する.その低下の割合はテーパー部材の重量比にほぼ比例する. (3)塑性変形性能は,テーパーによる塑性域の拡大効果により向上する.だだし,テ-パーの度合いが大きい無補剛断面の場合,変形性能は局部座屈による著しい強度劣化のために急激に低下するが,リブなどによる補剛を行えば,塑性変形性能の低下は抑止できる. (4)エネルギー吸収性能は,テーパーによる塑性域の拡大効果によりわずかに向上が認められる.だだし,テーパーの度合いが大きい無補剛断面の場合,エネルギ-吸収性能は局部座屈による強度劣化のために著しく劣る. (5)板厚テーパー部材はテーパーの度合いが小さいとき,等断面部材とほぼ同じ挙動をするので,テーパー部材は鋼材量を少なくできる点において有利である.
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[Publications] 上野谷実, 中村雅樹, 福本ゆう士, 山本定弘: "板厚テーパー箱形断面柱の繰り返し弾塑性挙動に関する実験的研究"鋼構造論文集. 9巻・33号(掲載予定). (2002)
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[Publications] Katasi Fujii, Masaki Nakamura, Minoru Uenoya, Ronny: "On Reinforcement of Square Steel Plates with a Hole under Cyclic Shearing Force"Proceedings of First International Structural Engineering and Construction Conference(LSEC-01), Honolulu, Hawaii. 1. 925-930 (2001)
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[Publications] Yuhshi Fukumoto, Minoru Uenoya, Masaki Nakamura. Tatsumasa Takaku: "Cyclic Shear Behavior of Low-Yield Web Panels of Box Beams"Proceedings of Sixth Pacific Structural Steel Conference, Beijing China. 6. 105-110 (2001)
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[Publications] Masaki Nakamura, Katasi Fujii, Seiya Hikino, Minoru Uenoya: "On The Reinforcements Around A Manhole In Steel Bridge Box-Pier For Seismic Resistance"Proceedings of Eight East Asia-Pacific Conference on Structural Engineering & Construction(EASEC-8), Singapore. 8. (2001)