2000 Fiscal Year Annual Research Report
底泥が関与する陸水・海域の水質汚染機構の解明と水環境改善工法の開発
Project/Area Number |
12450201
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
神田 徹 神戸大学, 工学部, 教授 (30029144)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中辻 啓二 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10029324)
宮本 仁志 神戸大学, 工学部, 助手 (50283867)
道奥 康治 神戸大学, 工学部, 助教授 (40127303)
辻本 剛三 神戸市立工業高等専門学校, 助教授 (10155377)
西田 修三 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (40172663)
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Keywords | 水環境 / 水質汚染 / 底泥 / 湖沼・貯水池 / 沿岸域 / 物質輸送 / 汚濁負荷 / 水質浄化 |
Research Abstract |
神田・東野は,底泥が水質に及ぼす影響を定量的に明らかにするために,室内基礎実験により底面の凹凸が水・底泥間での溶質移動フラックスに及ぼす影響を調べた.その結果,底泥直上の流速,凹凸部形状,含水比等の底泥物質性に応じて溶出フラックスが変化することを明らかにした.また,凹部が流れ,界面の物質移動に及ぼす影響を検討するため,PIV画像計測法を用いて凹部における流れの構造を詳細に調べた.その結果,凹部-主流境界における組織渦の移流速度,空間スケール,発生周期などの挙動が明らかになった. 道奥・宮本は,底泥からの塩分溶出により発進する傾斜密度流を実験的・理論的に検討した.物質濃度のかわりに温度を用いて,流速の画像計測と温度計測を実施した.また,境界層理論に基づき,物質輸送量を推定し実験値との良好な一致を得た.これより,塩分溶出により発生する熱塩密度流の水質輸送量を推定することが可能となった. 中辻・西田は,河口域における流入汚濁負荷の沈降堆積現象の実態を把握するために,大阪湾に注ぐ大和川と武庫川において現地観測を実施した.大和川河口部での底泥中の窒素・炭素安定同位体比を測定し,陸起源の有機物が沿岸堆積物中へ移行する過程を検討した結果,そのほとんどが河口部から約10km沖までで沈降・堆積することが分った.武庫川では,上流より供給される全リン・全窒素の約20%が河道部感潮域で沈降堆積していた.このような脱窒作用を含む栄養塩の溶出機構を考慮した水質・底質予測モデルを構築し,水質の長期間再現計算を行ったところ,良好な結果が得られた. 辻本は,現地の海浜場の水質変化を予測するために,波と流れを考慮した数値モデルを構築した.本モデルでは,水質浄化に影響を及ぼす砂浜を考慮するために,波の遡上も再現できるようにしている.現地の波浪と地形条件を用いて計算を行い,遡上高さなどについて妥当な結果を得た.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Higashino,M.: "Modeling of Diffusional Mass Transfer from Sediment Bed to Flowing Water in Open Channel"Proc.of 4th International Conference for Hydroinformatics 2000. on CD-ROM. (2000)
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[Publications] Michioku,K.: "Inclined wall plume generated by buoyancy flux from sloping bed"Proc.5th Intnl.Sympo.On Stratified Flows. Vol.2. 697-702 (2000)
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[Publications] 神田徹: "開水路凹部のせん断混合層における乱流構造のウェーブレット解析"土木学会論文集. No.656/II-52. 121-133 (2000)
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[Publications] 白石修章: "関西国際空港沖における潮流と波による底泥の巻き上げ現象"海岸工学論文集. 第47巻. 1076-1080 (2000)
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[Publications] 西田修三: "小川原湖の塩水流入特性に関する数値解析"水工学論文集. 第45巻. 1153-1158 (2001)
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[Publications] Tsujimoto,G.: "Performance of a horizontal plate withpeforations for shorekine Protection"International coastal symposium 2000. 72-73 (2000)