2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12450208
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Research Institution | Osaka Sangyo University |
Principal Investigator |
天野 光三 大阪産業大学, 学長 (90025817)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西田 一彦 関西大学, 工学部, 教授 (20067581)
金岡 正信 大阪産業大学, 工学部, 助手 (40268272)
玉野 富雄 大阪産業大学, 工学部, 教授 (10268245)
田中 尚人 京都大学, 工学研究科, 助手 (60311742)
土橋 理子 奈良県立橿原考古学研究所, 総括研究員 (60250370)
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Keywords | 歴史遺産 / 石造構造物 / 城郭石垣 / 保存・補修技術 |
Research Abstract |
本研究では、城郭石垣構造物を中心に、石造構造物の保存と市民生活との共存に関する研究、石造構造物の安定原理を歴史学的および現代科学より明確にする研究、および石造構造物の修復・保存・復元のあり方に関する研究を研究課題として、歴史学、考古学、文化財保存科学、地盤工学、土木計画学、および土木施工学の面から総合的に土木史的研究を行っている。 本研究での主な研究内容を、整理して示せば次のようである。 1.石造構造物の保存と市民生活との共存に関する研究。 2.城郭石垣築造技術の成立過程についての土木史的研究。 3.城郭石垣構造物の機械化以前における築造法に関する研究。 4.石造構造物の常時・地震時力学的安定性評価法に関する研究。 5.石造構造物の保存・修復・管理技術の開発に関する研究。 平成12年度は、本研究計画の初年度として、上記に示した各種研究を遂行するための基礎的資料の収集・作成研究を行った。たとえば、飛鳥石舞台に代表される石室構造、韓国倭城の構造、岸和田城・松江城・名古屋城などの石垣構造変状調査、鹿児島市西田橋、琵琶湖疎水、大阪市背割り下水、などについてである。また、我が国におけるレンガ構造物についても土木史的調査を行っている。 こうした研究の遂行作業にあわせて、本研究組織での現時点での研究活動を、5編の研究成果として発表した。主な発表内容は、徳川期大坂城石垣構造の土木史的研究、数値評価法を用いた豊臣期大坂城石垣の特徴について、城郭石垣の隅角部形状とその数値評価法、日本における歴史遺産としての城郭石垣の保全、である。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 天野光三: "徳川期大坂城石垣構造の土木史的研究"土木学会論文集. IV-49 No.66. 101-110 (2000)
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[Publications] 西田一彦: "数値評価法を用いた豊臣期大坂城石垣の特徴について"土木学会・土木史研究. No.20. 301-310 (2000)
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[Publications] 西田一彦: "城郭石垣の隅角部形状とその数値評価法"土木学会論文集. III-53 No.666. 159-168 (2000)
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[Publications] 西田一彦: "文化遺産と地盤改良技術"日本材料学会・第4回地盤改良シンポジウム論文集. 1-8 (2000)
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[Publications] 玉野富雄: "Preservation of Castle Masonry Walls as Historical Heritage in Japan"Proc.Int.Symp.on Recent Developments of Ground Improvement. (in printing). (2001)