2000 Fiscal Year Annual Research Report
半剛接・部分強度接合された鉄骨架構の地震応答観測とオンライン地震応答実験
Project/Area Number |
12450220
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大井 謙一 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (90126003)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
李 昇宰 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (60302634)
嶋脇 與助 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (40092233)
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Keywords | 鋼構造 / 接合部 / 地震観測 / オンライン地震応答実験 |
Research Abstract |
わが国における鉄骨接合部の設計法では、保有耐力接合の考え方に代表されるように、接合部の強度確保を中心としたものであったが阪神・淡路大震災の反省からも分かるように、溶接による剛接合が必ずしも耐震設計上の最適解ではなく、接合部自体の弾塑性変形性状に立脚した新しい設計法の出現が望まれている。 本研究では、溶接による剛接合の代替案として、わが国の設計環境で可能と思われる数種の接合法を選んでメカニカルファスナーと金物による接合部ディテール、ならびに露出形式柱脚部を有する部分架構縮尺模型試験体を製作し実地盤上に構築し、地震応答観測、オンライン地震応答実験及び繰返し準静的載荷実験などの直接・実証的手段によってこの種の架構の基礎及び周辺地盤振動の影響を含んだ実地盤上での地震応答性状を総合的に解明する。 本年度は観測対象構造模型のプロトタイプは半剛接合部・露出形式柱脚部をもつ中低層鉄骨架構を想定し、半剛接合部・露出形式柱脚部を有する1層部分の箱型柱を実観測対象として試験体を設計・製作した。接合形式は、アングル、スプリットティー及びエンドプレートによる接合ディテールを採用している。柱の強度・剛性レベルは想定する地震規模に対して弾性範囲にとどまる、いわゆる接合部崩壊型の骨組になるように設計・製作している。
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[Publications] 大井謙一,伊藤拓海: "MSCP法における鋼構造立体部材の塑性耐力相関面"生産研究. 52巻8号. 13-16 (2000)
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[Publications] 大井謙一,グズマンルーベン,李昇宰,嶋脇與助: "突出形及びフラッシュ形エンドプレート接合部の回転能力"鋼構造年次論文報告集. 第8巻. 63-71 (2000)