2000 Fiscal Year Annual Research Report
波と流れの複合作用を受ける大型浮体式海洋構造物の流力弾性挙動と係留力の予測
Project/Area Number |
12450223
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
松井 徹哉 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (70023083)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 賢治 豊田工業高等専門学校, 教授 (80043206)
山口 征邦 名古屋大学, 工学研究科, 助手 (40283395)
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Keywords | 浮体式海洋構造物 / 波 / 流れ / 流体力 / 運動応答 / 弾性応答 / 係留力 |
Research Abstract |
海洋空間利用を目的とした大型浮体式構造物は,厚さが数mに対して平面的な広がりが数百mから数kmに及ぶ巨大なものであり,その波浪中における応答は弾性変形が支配的となり,流体と弾性体との動的相互作用,すなわち流力弾性挙動を考慮した流体力及び応答の評価が必要になる。本研究では,大型浮体式構造物が波と流れの複合作用を受ける場合の流力弾性挙動を予測するための理論的手法を確立するとともに,造波水槽を用いた実験によりその妥当性を検証することを目的とする。本年度は3年計画の初年度であり,解析理論の展開,数値解析プログラム及び計測実験システムの開発に重点を置いて研究を行った。主な研究成果は次の通りである。 1.波と流れの複合作用を受ける大型浮体式構造物の流力弾性応答を,低流速近似摂動理論に基づき予測する理論を展開し,これを評価するための数値解析プログラムを開発した。本手法は,波と流れが存在する場合のポテンシャル流れ理論の支配方程式を流速に比例するパラメーターについて摂動展開し,流速の2次項を省略することによって,波と流れが共存する場合の流力弾性解析を流れがない場合のグリーン関数を核関数とする積分方程式の解に帰着させる極めて効率的な解析法である。さらに,本手法を大型円盤状浮体構造物に適用し,波と流れが共存する場合には,両者の相互干渉効果により波だけの単独作用時よりも流体力や応答が著しく増加することを示した。 2.曳航中の大型浮体式構造物模型に働く係留力の計測システムを開発した。模型を牽引するために自動制御加力方式の曳航装置を造波水槽に付設し,曳航速度を制御しながら浮体構造物模型に作用する係留力と弾性応答を計測するシステムを試作した。本装置は,曳航方向を流れと逆向きにすれば波と流れが共存する場合に対応させることができる。
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Research Products
(1 results)