2001 Fiscal Year Annual Research Report
建築構造物-基礎系の混合型逆問題定式化に基づく形式・サイズ自動選定システム
Project/Area Number |
12450225
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
竹脇 出 京都大学, 工学研究科, 助教授 (20155055)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒木 慶一 京都大学, 工学研究科, 助手 (50324653)
辻 聖晃 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (00243121)
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Keywords | 動的相互作用 / 逆問題 / 応答制御設計 / 表層地盤 / 設計用地震動 / 基礎構造物 / 不規則振動 / 極限外乱 |
Research Abstract |
本研究の目的は,建築構造物-基礎-地盤連成系としての総合システムを設計用モデルとして扱い,このモデルに対する合理的な設計法を展開,整備することにある。建築構造物の設計では,高層や中低層に関係なく,表層地盤の特性を設計に反映させることが必要不可欠となりつつある。本研究はその要請に直接応えるものである。本年度において以下の成果を得た。 1.建築物の周辺表層地盤を四辺形有限要素システムでモデル化し,遠方地盤を成層地盤でモデル化した設計検証モデルを構築した。剛性,減衰定数に関する地盤の非線形性はSHAKEと同様の等価線形モデルでモデル化し,波動伝播特性は1次元重複反射理論で表現した。工学的基盤面で加速度応答スペクトルを設定する場合,パワースペクトル密度を設定する場合等の種々の方法を考案し,建築基準法で設定されている設計用地震動とほぼ同様の設定が可能なシステムを構成した。実用的な設計法を構成するために,設計用モデルとしてはスウェイ・ロッキングモデルを採用した。このような設計用モデルに対して,表層地盤の非線形増幅特性と構造物-地盤動的相互作用を考慮して、建築構造物の部材剛性および強度を決定する逆問題型の解法を開発した 2.埋め込み基礎を有する建築構造物の応答特性を簡潔に把握し、実務設計レベルで基礎の埋め込みによる応答低減効果を直接的に考慮できるシステムのプロトタイプを開発した。地盤コーンモデルにより、基礎入力動と基礎インピーダンスを簡潔に評価する方法を採用した。 3.設計法の信頼性を向上させるために,確率論に基づく新しい極限地震動を用いた設計法を展開した。具体的には,基礎固定構造物について,弾塑性応答を考慮したときの極限地震動を見い出す方法を開発した。本手法を工学的基盤面で定義する地震動モデルに適用することにより,重要な構造物を設計する場合の信頼性を向上させることが可能となる。
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[Publications] I.Takewaki: "Resonance and criticality measure of ground motions via probabilistic critical excitation method"Soil Dynamics and Earthquake Engineering. 21(8). 645-659 (2001)
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[Publications] I.Takewaki: "Critical excitation for elastic-plastic structures via statistical equivalent linearization"Probabilistic Engineering Mechanics. 17(1). 73-84 (2002)
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[Publications] I.Takewaki: "Critical excitation method for robust design : A review"Journal of Structural Engineering, ASCE. 128(5)(印刷中). (2002)
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[Publications] 竹脇 出: "表層地盤の非線形増幅特性を考慮した建築構造物-地盤連成系モデルの剛性設計"日本建築学会近畿支部研究報告集(構造). (2002)