2002 Fiscal Year Annual Research Report
リサイクルを目的としたFRPの化学的分解と再生プロセスに関する研究
Project/Area Number |
12450308
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
津田 健 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (90016585)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
仙北谷 英貴 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (70313343)
久保内 昌敏 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (00186446)
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Keywords | リサイクル / プラスチック / エポキシ樹脂 / 硝酸 / アミン / ビスフェノール / ケミカルリサイクル / 収率 |
Research Abstract |
メンタンジアミン(MDA)を硬化剤として用いたビスフェノールF型エポキシ樹脂を4mol/lの硝酸水溶液(80℃)で約150時間分解し、酢酸エチルで抽出した分解生成物を未使用ビスフェノールF型エポキシ樹脂に対して25wt%添加して無水フタル酸で硬化させたところ、抽出物の添加によって曲げ強度が約1.5倍、引張強度が約4倍に向上した。また、示差走査熱量分析(DSC)により、抽出物を添加した場合にも化学構造の均一性が得られていることが示され、さらに、とガラス転移温度が約18℃増加して耐熱性が向上していることが明らかになった。分析の結果、抽出物中に含まれるアミンによって硬化反応が促進され、架橋密度が高くなっている可能性が示唆された。 マトリックスにテトラグリシジルジアミノジフェニルメタン(TGDDM)硬化ビスフェノールF型エポキシ樹脂を用いたガラス繊維強化プラスチックについて、前述と同様の方法で分解を行ったところ、樹脂単体が分解する場合とほぼ同じ時間でマトリックス樹脂が分解し、ガラス繊維のみを分離・回収することに成功した。また、FRPを分解して得られた抽出物を用いて、前述の方法と同様に未使用樹脂に添加して無水フタル酸で硬化させたところ、抽出物の含有率が15wt%の範囲では良好なリサイクル品が得られ、曲げ強度も向上した。さらに、3種類のガラス繊維を硝酸水溶液に浸せきしたところ、汎用のE-ガラス繊維は顕著な溶解や強度低下が起こったのに対し、化学用のC-ガラスおよび機械用のT-ガラスについては劣化の程度が小さく、繊維を回収して再利用できる可能性が高いことが明らかになった。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Weirong DANG, Masatoshi KUBOUCHI, Takuya MARUYAMA, Hideki SEMBOKUYA, Ken TSUDA: "Decomposition of GFRP in Nitric Acid and Hydrogen Peroxide Solution for Chemical Recycling"Progress in Rubber Plastics and Recycling Technology. 18,[1]. 49-68 (2002)
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[Publications] Weirong DANG, Masatoshi KUBOUCHI, Syurou YAMAMOTO, Hideki SEMBOKUYA, Ken TSUDA: "An Approach to Chemical Recycling of Epoxy Resin Cured with Amine Using Nitric Acid"Polymer. 43. 2953-2958 (2002)
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[Publications] 仙北谷英貴, 山本秀朗, 党偉栄, 久保内昌敏, 津田 健: "エポキシ樹脂のリサイクル性に及ぼす樹脂および硬化剤の化学構造の影響"ネットワークポリマー. 23,[4]. 10-19 (2002)
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[Publications] 海和晋史, 仙北谷英貴, 久保内昌敏, 山本秀朗, 党 偉栄, 津田 健: "エポキシ樹脂のリサイクル性に及ぼす樹脂及び硬化剤の化学構造の影響"第52回ネットワークポリマー講演討論会講演要旨集. 68-71 (2002)