2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12450315
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中尾 真一 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (00155665)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高羽 洋充 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (80302769)
新保 外志男 物質工学工業技術研究所, 室長(研究職)
山口 猛央 東京大学, 大学院・工学系研究科, 講師 (30272363)
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Keywords | プラズマグラフト重合 / 分離膜 / 光学分割 / 超分子 / 環境応答性ポリマー |
Research Abstract |
本研究で提案する材料システムは、外部のわずかな環境変化に応答し分子認識能を大きく変化するホストを光学認識ホストと感温性ポリマーの組み合わせで開発する。また、この素材を多孔膜の細孔表面に固定した分離材料の開発までを目的とする。キラルクラウンまたはシクロデキストリンをペンダントに持つモノマーを合成する。感温性ポリマーとの共重合体を合成し、ホストゲストの安定性の温度依存性を確認する。さらにプラズマグラフトフィリング重合法を用い、多孔基材の細孔表面にグラフト鎖としてホストと感温性ポリマーの共重合鎖を固定した新規な分離材料を開発する。光学分割を目的とし、分離システムとしての性能を評価する。 ビニル基の結合部位を変化させたキラルクラウン(CC)モノマーを合成した。(S)-ビナフトールを出発原料とし、キラルクラウンを合成した。その後、クラウン環またはナフチル基部分に官能基を付与する合成法を探索した。シクロデキストリンについても一置換モノマーを合成した。合成の確認はNMRおよびFT-IRを用いて行った。 合成したキラルクラウンをペンダントに持つモノマーとNIPAMの共重合体をラジカル重合により合成した。共重合体の組成比は元素分析、FT-IRおよびラマン分析により解析した。合成した環境応答分子認識ポリマーは、期待通りに32℃付近で膨潤・収縮を行った。NIPAm鎖の膨潤・収縮に伴うキラルクラウンとゲスト分子との錯体形成能変化は現在も検討中である。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] T.Yamaguchi,S.Nakao et al.: "A novel separation system using porous thermosensitive membranes"Ind.Eng.Chem.Res. 39. 2491-2495 (2000)
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[Publications] T.Yamaguchi,S.Nakao et al.: "Preparation of organic/inorganic composite membranes by plasma-graft filling polymerization technique for organic-liquid separation"Ind.Eng.Chem.Res. 39. 3284-3290 (2000)
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[Publications] T.Yamaguchi,S.Nakao et al.: "感温性高分子鎖固定多孔膜の構造制御及びタンパク質分離システム適用への基礎的検討"化学工学論文集. 26. 849-8* (2000)
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[Publications] T.Yamaguchi,S.Nakao et al.: "細孔モデルによる多孔質ガラス膜の構造評価,"化学工学論文集. 26. 675-682 (2000)
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[Publications] T.Yamaguchi,S.Nakao et al.: "Prediction of solvent solubility, diffusivity and permeability in glassy polymeric membranes"Polymer. (In press). (2001)
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[Publications] T.Yamaguchi,S.Nakao et al.: "Transport mechanism of deformable droplets in microfiltration of emulsions"Chem.Eng.Sci.. (In press). (2001)