2000 Fiscal Year Annual Research Report
炭化水素ガスからの炭素析出と電気化学的燃焼のミクロ過程
Project/Area Number |
12450323
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
川田 達也 東北大学, 科学計測研究所, 助教授 (10271983)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
八代 圭司 東北大学, 科学計測研究所, 助手 (20323107)
二唐 裕 東北大学, 科学計測研究所, 助教授 (90006148)
湯上 浩雄 東北大学, 工学研究科, 助教授 (60192803)
水崎 純一郎 東北大学, 科学計測研究所, 教授 (90092345)
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Keywords | ラマン分光 / 炭素析出 / 固体酸化物燃料電池 / SOFC / 改質反応 / 部分酸化 / 赤外分光 / 電極反応 |
Research Abstract |
炭化水素を直接利用する固体酸化物燃料電池や部分酸化触媒などで問題となる炭素析出の様子を観察するために,顕微ラマン分光を用いるin-situ計測を試みている。これまでに以下のように,測定のために必要な試料/器具/機材の準備を終えた。また,予備的な測定を行いこの手法の有効性を確認した。 1.高温試料ステージの試作 顕微ラマン分光法によるin-situ計測のための高温試料ステージを作製した。試料として固体電解質/電極系を扱うことを想定し,試料片面に空気を,もう一方の面に炭化水素の反応ガスを供給できる構造とした。また,試料には作用極,対極,参照極を設け,それぞれからのリード線を取り出せるようになっている。電気炉としては小型のアルミナ管に抵抗線を巻き付けたものを試作し,これを断熱材中に埋め込んだ。熱が顕微鏡のレンズに影響を与えることを防ぐために,試料上部には石英窓をとりつけてこれを周囲から水冷する構造とした。作製したステージに,炭素の析出したジルコニア試料をセットして600℃まで加熱し,炭素の燃焼のラマン分光による測定が可能であることを確認した。 2.測定用試料の作製 グリッド状のNi電極を試作した。これは単結晶YSZ上にNiのグリッドを置き,1400℃まで還元ガス中で加熱することによって付着させてもので,単結晶裏側からの観察でも電極が電解質上に密着していることを確認した。 3.赤外分光装置 FT-IR装置を購入し,試料部に加熱ステージを設けた。300℃程度での測定は可能であることを確認した。さらに高温での測定に必要な改造を行っている。
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Research Products
(1 results)