2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12450325
|
Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
上野 晃史 静岡大学, 工学部, 教授 (30135420)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東 直人 静岡大学, 工学部, 助教授 (50192464)
|
Keywords | メタン部分酸化 / モリブド珪酸 / ホルムアルデヒド / 水蒸気雰囲気 / シリカ担持 |
Research Abstract |
水蒸気過剰雰囲気でシリカ担持モリブド珪酸触媒を600℃で作用させることにより、メタンからホルムアルデヒドが直接合成される。今回は27重量%のモリブド珪酸を担持したシリカ触媒を用い、メタン/酸素/水蒸気の混合ガス(モル比は3/2/5)を空間速度2.800h^<-1>で反応器に導入し、1,000時間にわたる触媒寿命試験を行った。反応開始から1,000時間後に至るまでメタン転化率は20%前後、ホルムアルデヒド(少量のメタノールを含む)の選択率は90%以上を維持し、活性や選択性の劣化は観測されなかった。 しかし、本触媒がこのような高性能を発現するためには触媒を反応温度(600℃)にまで昇温する時の昇温速度に制限があり、毎分100℃以上の高速度で触媒を加熱することが重要であることを見出した。これより遅い速度で昇温すると触媒中のモリブド珪酸の分解が速やかに進行し、分解生成物である酸化モリブデンが昇華により反応管外に飛散するため反応はほとんど進行しなくなる。 モリブド珪酸1分子には4個のプロトンが存在し、これがメタンの活性化に寄与していると考えている。そのことを確かめる目的でプロトンの一部をカリウムで置換し反応に用いたところ、部分酸化反応はほとんど停止し、完全酸化による炭酸ガスの発生のみが観察された。
|
Research Products
(3 results)
-
[Publications] T.Sugino,A.Kido,N.Azuma,A.Uene,Y.Udagawa: "Pa rtial Oxidation of Methane on Silica-Sappsrted Silicomelybdic Acid Catalyst inan Excess Amount of Water Vapor"Journal of Catalysis. 190. 118-127 (2000)
-
[Publications] A.Ueno: "Partial Oxidation of methane over Silicomolybdic acid Catalyst"Catalysis. 15. 185-213 (2000)
-
[Publications] 上野晃史: "メタンの部分酸化用触媒の研究"表面科学. 21-10. 666-672 (2000)