2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12450326
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
服部 忠 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (50023172)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 寿雄 名古屋大学, 工学研究科, 助手 (80273267)
薩摩 篤 名古屋大学, 工学研究科, 助教授 (00215758)
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Keywords | 情報工学 / 触媒 / 金属酸化物 / 構造活性相関 / NO選択還元 / クラッキング / 燃焼 / 反応機構 |
Research Abstract |
本研究では、情報化学的方法と実験化学的な触媒研究の融合による高機能触媒の論理的かつ効率的な設計法の確立を目指して、種々の酸化物触媒の構造と活性の相関に関する検討を行った。これらの検討は、(1)知識情報ベース設計の基礎的データ収集、(2)ニューラルネットへの適用を目指した触媒活性支配因子の抽出、(3)最終システムでの実験化学的な方法論の確立を狙ったものである。本年度実施した個々の触媒系における検討結果について、以下に要約を示す。 (a)メソポーラスシリカ系触媒上での炭化水素のクラッキング反応における活性サイトについて検討した。通常のゼオライト等の酸型触媒とは異なる、ラジカルサイトが存在することを見いだした。 (b)貴金属触媒上での炭化水素の燃焼反応において、担体の酸強度が触媒活性に著しく影響することを明らかにした。また、本触媒系においては担持貴金属の酸化状態が活性の制御因子であることをXANESスペクトルにより明らかにした。 (c)アルミナ系触媒上でのNO選択還元反応を例として、in-situ FT/IR法が表面反応機構解明に有効な手法であることを示した。反応条件下におけるアルミナ表面にはナイトレーと種とアセテート種が共存し、これら表面種同士の反応により窒素への選択還元が進行することが見いだされた。また触媒の活性選択性制御の方策を立てる上で、反応機構解析が有効であることを示した。 (d)酸化カルシウム上でのN_2O分解反応が構造敏感反応であることを明らかにした。 以上のように本年度は分光学的なキャラクタリゼーションを中心とした酸化物触媒の構造解析および各種触媒反応における構造活性相関の解明を行い、実験化学との融合による触媒設計システムの概念設計と触媒知識情報ベースのあり方を検討するための基礎的データを収集することができた。
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[Publications] T.Hattori 他4名: "Radical Type Catalytic Sites on Mesoporous Silica"Stud.Surf.Sci.Catal.. 129. 837-844 (2000)
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[Publications] T.Hattori 他7名: "Acid strength of support materials as a factor controlling catalytic activity of noble metal catalysts for catalytic combustion"Stud.Surf.Sci.Catal. 130. 2189-2194 (2000)
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[Publications] K.Shimizu,A.Satsuma,T.Hattori: "Catalytic performance of Ag-Al_2O_3 catalyst for the selective reduction of NO by higher hydrocarbons"Appl.Catal.B. 25. 239-247 (2000)
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[Publications] K.Shimizu,H.Kawabata,H.Maeshima,A.Satsuma,and T.Hattori: "Intermediates in the Selective Reduction of NO by Propene over Cu-Al_2O_3 Catalysts : Transient in situ FTIR Study"J.Phys.Chem.B. 104. 2885-2893 (2000)
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[Publications] A.Satsuma 他5名: "Structure Sensitive Reaction over Calcium Oxide-Decomposition of Nitrous Oxide"J.Mol.Catal.A Chemical. 155. 81-88 (2000)
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[Publications] A.Satsuma 他4名: "Effects of Methane and Oxygen in Decomposition of Nitrous Oxide over Metal Oxide Catalysts"Catal.Today. 63. 347-353 (2000)
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[Publications] A.Satsuma 他3名: "Number of surface redox sites of V-Sb-O catalysts"J.Chem.Intermd.. 26. 113-119 (2000)