2002 Fiscal Year Annual Research Report
C-F結合の活性化によるC-Si結合の生成とフルオロ[2.2]シクロファン合成
Project/Area Number |
12450356
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Research Institution | OKAYAMA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
宇根山 健治 岡山大学, 自然科学研究科, 教授 (00033150)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
網井 秀樹 岡山大学, 自然科学研究科, 助手 (00284084)
片桐 利真 岡山大学, 自然科学研究科, 助教授 (70202009)
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Keywords | フッ素化 / 脱フッ素化 / フッ素系材料 / パラ シクロファン |
Research Abstract |
炭素-フッ素結合は最強の結合とされ、温和な条件下でのその活性化と官能基修飾は容易でないことから、有機合成の手段として用いられることはほとんど無かった。金属マグネシウムによるC-F結合の切断とシリル化について、トリフルオロケトン、エステル、イミンについて方法論を確立した。また、ジフルオロメチレンカルボニル化合物も同様に脱フッ素化できモノフルオロカルボニル合成への方法を提案した。 この知見を基に本研究では芳香環に結合したCF3の活性化とシリル化を研究した。電子求引基が結合した芳香環CF3基はLUMO準位が低く、Mgによる活性化は用意であり、ビストリフルオロメチルベンゼンは容易に脱フッ素-シリル化できて、目的とするパラ-トリフルオロメチルジフルオロベンジルトリメチルシランが収率約50%で合成できた。次に、これを、フッ化物イオンを触媒として脱シリル-脱フッ素化すると、パラ-キノジメタンを生成して直ちに二量化することにより、パラ-シクロファンが収率約50%で合成できた。本反応で5%モルのフッ化物イオンを触媒として循環使用する方法を開発したこと、ならびに、パラ-シクロファン合成のための二量化の段階を円滑にするためにパラジウム触媒が有効であることを明かとした。これらの成果を論文にまとめ、さらに特許の申請を行った。 次に、パラ-シクロファンをさらにMgで脱フッ素化するとシクロファンの二つのベンゼン環を結ぶ、炭素-炭素結合間に二重結合を有する新規なシクロファンが合成できた。その構造をX-線結晶回折により、その二重結合の存在を確認した。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] H.Hata, T.Kobayashi, H.Amii, K.Oneyama, J.T.Welch: "A new sequential defluorination route to α-fluoro-α,β-unsaturated katones from trifluoromethil ketones"Tetrahedron Letters. 43. 6099-6102 (2002)
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[Publications] K.Uneyama, H.Amii: "A review of Mg metal-promoted C-F bond activation ; a reliable synthetic approach to difluorinated organic compounds"Journal of Fluorine Chemistry. 114. 127-131 (2002)