2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12450394
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
滝 史郎 広島大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20020240)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石塚 悟 広島大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70129162)
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Keywords | ラム加速器 / 超音速年少 / デトネーション / 衝撃波 |
Research Abstract |
本研究の目的は超音速燃焼の技術で最も重要な課題の一つである火炎を安定に保持するために有効な方法を探ることであり,あわせてラム加速器がそのような研究に有効であることを示すことである。世界で唯一可視化出来るラム加速器として,前年度には直接写真と瞬間シュリーレン写真を同軸,同時撮影できるように基礎的整備を行った.そして本年度は制御系など一部改良してラム加速器として安定な運転が出来るようにして,超音速燃焼の特性を調べるために系統的に実験をすすめた.また可視化実験に対応した数値シミュレーション法を開発した. 飛翔体速度がデトネーション速度以下で熱閉塞状態をつくって加速させる実験を行った.実験では多数のパラメータが存在するなかで,主に飛翔体形状の影響について調べいくつかの成果を得た.飛翔体の先頭くさび角は加速,保炎などに大きな影響を与えた.先頭衝撃波の強さに大きく影響を与え,その背後の圧力が大きく変わるため抗力が大きく変わる.くさび角が大きくなると保炎特性が良くなるが,その原因が温度上昇よりも衝撃波/境界層干渉が強められるためであることが分かった.飛翔体胴体に保炎のための突起やキャビティを設けると保炎は良くなるが,抗力も増える.飛翔体尾部は保炎に最も重要な部分であることが明確にされた.このように,可視化によって超音速流中での保炎についての多くの知見が得られつつある. このような火炎,境界層,衝撃波,膨張波,スリップなどが干渉しあう複雑な燃焼流れ場の数値シミュレーションには多くの難しさが含まれるが,計算法を工夫してパーソナルコンピュータでもある程度解ける目途が立てられた.
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[Publications] 八房 智顕: "ラム加速器の熱閉塞モードにおける不始動の形態"日本航空宇宙学会論文集. 49-573. 354-359 (2001)
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[Publications] 八房 智顕: "ラム加速器の熱閉塞モード燃焼流れ場に及ぼす飛翔体速度の影響"日本機械学会論文集B編. 67-656. 1065-1072 (2001)
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[Publications] 森本 洋平: "イメージインテンシファイアうぃ用いた渦輪中の伝播火炎の観察"日本機械学会論文集B編. 67-653. 219-225 (2001)