2002 Fiscal Year Annual Research Report
全方向型惑星探査ローバーの開発とその挙動解析・制御に関する研究
Project/Area Number |
12450395
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Research Institution | KYUSHU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
外本 伸治 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (80199463)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤田 浩輝 九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (00315110)
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Keywords | 惑星探査ローバー / 自律制御 / 微小重力環境 / 三次元地形推定 / カメラ画像 |
Research Abstract |
惑星探査ローバーでは,転倒などにより走行不能に陥ることは致命的な問題となる.そこで本研究では,'転倒'という概念が存在しない三次元的に等方な形状を持つ惑星探査ローバーについて研究した.主に取り扱ったローバーは,正12面体の本体に12本の伸展脚を持っており,脚の伸展時の反力により移動する. 本年度は,昨年度までの結果を踏まえて,主に次の3点について研究を進めた. 1.複数のカメラ画像を用いた惑星地形の推定法について 昨年度は単一のカメラ画像を用いた惑星表面の三次元マップ生成を考えた.本年度は推定精度を向上させるために,複数のカメラ画像から三次元マップを生成する手法について検討した.具体的には,表面の反射モデルに反射角の影響を考慮したモデルを考え,計算量・特異性が問題にならないように工夫した. 2.自律的な軌道生成法について 推定された惑星表面の三次元マップに基づき,ミッション達成のための軌道生成の手法について検討した.特に,三次元マップの誤差と生成された軌道との関係を調べた.また,目標地点が(唯一)明確に指定されるとは限らない場合を想定し,複数の軌道候補を生成するアルゴリズムについても検討した. 3.微小重力環境の模擬について 三次元等方性ローバーにとって,ローバーと惑星表面との衝突現象はローバーの挙動に対し重要な役割を果たす.そこで,計算機シミュレーションではなく,微小重力環境を精度よく模擬する実験装置の構成法について検討し,その基本性能について調べた.
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