2000 Fiscal Year Annual Research Report
付加物を考慮した実用船型の流体抵抗低減に関する研究
Project/Area Number |
12450399
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
鈴木 和夫 横浜国立大学, 工学部, 教授 (80111699)
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Keywords | 付加物 / 流体抵抗 / 形状最適化 / 抵抗低減 / 船型最適化 |
Research Abstract |
従来は数多くの水槽試験結果やそれらのデータの蓄積に基づくデータベースが船型の決定に多くのウェイトを占めてきた。一方船体に加わる流体抵抗の理論的推定手法として、Rankinesource法による造波抵抗推定法や、Navier-Stokes方程式を直接数値的に解くCFD手法に基づく粘性抵抗推定法がよく知られており、これらの理論的推定手法と非線形計画法による最適化手法を組み合わせ、実用的な制約条件の下で造波抵抗や粘性抵抗を最小とする船型を求めるという試みも実施されるようになってきた。船型の形状決定の手法は概ねこのような状況であるが、いずれの手法においても単胴のコンセプトに基づく従来船型の形状最適化という枠組みを逸脱するものではない。本研究では非線形計画法を利用した理論的最適化手法を併用するものの、船体に対する種々の付加物を利用した抵抗低減について実験および数値計算の両面から検討する。本年度は具体的には、(1)実用船型の船首バルブ形状最適化、(2)胴間内バルブによる双胴船の造波抵抗低減、(3)スパイク型付加物による砕波現象の変化と砕波抵抗低減、について基礎的な研究を進めそれぞれ新たな知見を得ることができた。(1)についてはHTC実用コンテナ船型を母型として最適化計算を実施し、船首バルブについて突出部形状の変更も考慮できる最適化手法を提案した。(2)については双胴船の曳き波を胴間に配置した大型のバルブにより少なくする基礎的研究を、実験およびパネル法による数値計算の両面から検討した。さらに(3)については肥大船船首に発生する砕波の現象変化をスパイク型付加物により変化できることを確認し、砕波抵抗の低減可能性についても検討した。
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Research Products
(1 results)