2001 Fiscal Year Annual Research Report
分散ネットワークを用いた大規模計算の実時間視覚化システムの開発
Project/Area Number |
12450400
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
長谷川 和彦 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60106804)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高木 健 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (90183433)
梅田 直哉 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (20314370)
村川 英一 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60166270)
鈴木 博善 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (00252601)
大沢 直樹 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (90252585)
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Keywords | 船舶 / 大規模計算 / 分散処理 / 実時間計算 / 視覚化システム |
Research Abstract |
大規模数値計算を行う局面が様々な分野で、ますます重要となってきた。その際、規模が増大すれば、計算時間はその規模の自乗にほぼ比例すると言われている。 本研究においては、こうした大規模数値計算について、それを実時間で実行する必要のある実時間視覚化システムを中心に様々な分野について、検討を行ってきた。その結果の成果として次のようなシステムを構築することができた。 1)平成12年度に開発した輻輳海域で船舶交通流を再現する輻輳海域シミュレータをさらに発展させてそのシミュレータをサーバとして、それにネットワークを介してつながっている計算機を模型船に搭載し、別途接続された計算機から計測したGPSデータ、船体姿勢データをもとに、それをサーバに送信し、仮想的な海域を航行させるシステムを開発した。ここで、さらに大規模で、かつ、分散ネットワークを活用した船舶の高度管制システムへの応用を目指した基礎実験を実施した。 2)船舶の転覆現象解明のため、転覆に至るまでの運動計算をさらに、高精度に実施すべく、数学モデルの改良を加え、その精度検証を国際試験水槽会議のワーキンググループで実施されているベンチマークテストに参加した。その結果、他の研究機関のデータと比較してもここで開発した計算の方が実験値により近い結果を示しており、計算手法が信頼できるものであることがわかった。また、同時にそのシミュレーションをもとに転覆に至る現象のアニメーション表示システムを開発し、実時間でそれを見ることにより、多変数で非線形な現象を視覚的に理解することができるようになった。 3)船舶と陸上輸送におけるライフサイクルアセスメントに関する研究を実施し、その環境因子に与える影響を分析し、比較することができるようになった。それを日本沿岸の8つの航路について適用した結果、陸上輸送に比べ、海上輸送は約4分の1の環境影響であることがわかった。
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[Publications] 長谷川和彦: "輻輳海域シミュレータと海のITS"計測自動制御学会関西支部シンポジウム講演論文集. 184-189 (2001)
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[Publications] 長谷川和彦: "ニホンウナギ浮遊幼生の行動戦略"計測自動制御学会関西支部シンポジウム講演論文集. 190-193 (2001)
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[Publications] Namkyun Im: "Automatic ship berthing using parallel neural controller"IFAC Conference CAMS2001 Control Applications in Marine Systems (CAMS' 01). (CD-ROM). (2001)
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[Publications] Kazuhiko Hasegawa: "Intelligent marine traffic simulator for congested waterways"Proc.of the 7th IEEE International Conference on Methods and Models in Automation and Robotics, (MMAR2001). 631-636 (2001)
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[Publications] Iskandar, B.H.: "Capsizing Probability of an Indoneaian RoRo Passenger Ship in Irregular Beam Seas (Secend Report)"Journal of the Society of Naval Architects of Japan. Vol.189. 31-37 (2001)
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[Publications] Nankyun Im: "An Application of ANN to Automatic Ship Berthing under Disturbances and Mortion Identification"Prec.of the International Conference on Control, Automation and Systims, (ICCAS2001). 304-307 (2001)
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[Publications] Kho Shahriar Iqbal: "Inland transportation system planning by life cycle impact assessment : a case study. 2nd report : single comparison index"Journal of Marine Science and Technology. Vo.6 No.2. 83-92 (2001)
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[Publications] 鈴木博善: "低レイノルズ数型k-εモデルとそれを基礎とする乱流モデルによる船尾流場の数値計算とその妥当性評価に関する研究"関西造船協論文集. 第237号(掲載予定). (2002)