2000 Fiscal Year Annual Research Report
大振幅波浪中での船舶の強非線形挙動に関する数値計算法の研究
Project/Area Number |
12450403
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
柏木 正 九州大学, 応用力学研究所, 助教授 (00161026)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩下 英嗣 広島大学, 工学部, 助教授 (60223393)
経塚 雄策 九州大学, 総合理工学研究院, 教授 (80177948)
大楠 丹 九州大学, 応用力学研究所, 教授 (70038537)
高木 健 大阪大学, 工学部, 助教授 (90183433)
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Keywords | 非線形問題 / 船体運動 / 大振幅波浪 / 数値流体力学 / 時間領域 / 砕波 / 波浪衝撃 |
Research Abstract |
今年度に行った研究をまとめると下記のとおりである。 1)時間領域での三次元計算法として、まず線形問題ではあるが、グリーン関数法による計算プログラムを開発し、それの妥当性について調べた。周期的に動揺する三次元浮体に働く流体力や波浪中での運動を計算し、これまでに確立している周波数領域での計算結果と比較し、良好な結果を得た。 2)定常航走時の船体周りの非線形流場を計算するために、ランキンソース法を用い、繰返し計算法によって非線形自由表面条件を満たす数値解が得られるようになった。この方法を非定常問題に拡張することが今後の課題である。 3)砕波や空気巻き込みを伴う複雑流れに対しては、最近の数値流体力学の分野で発展してきたCIP(Cubic Interpolation Pseudo-Particle)法が有望であので、それに基づく計算プログラムの開発を行った。それによって二次元ダム崩壊の計算を行い、計算スキームのチェック、プログラムの修正を行った。ほぼ妥当な結果が得られているが、壁面によって流体が反射された後の流量保存の満足度があまり良くないようなので、境界条件や界面追跡スキームなどの更なるチェックが必要と思われる。 4)実用的観点からは、波浪中船体運動の非線形計算法として、入射波による強制力(フルード・クリロフカ)と船体没水部形状の変化による非線形復原力のみを正しく計算し、残りの動的流体力は線形として加え合わせる近似非線形計算法が有望と考えられる。そこで、その考え方による計算プログラムの開発を行い、線形理論による結果や実験値との比較によって、結果がほぼ良好であることを確認した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Masashi Kashiwagi: "Nonlinear Simulations of Wave-Induced Motions of a Floating Body by Means of the Mixed Eulerian-Lagrangian method"Journal of Mechanical Engineering Science, Proc.of the Institution of Mechanical Engineers Part C. Vol.214. 841-855 (2000)
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[Publications] 柏木正,川添一将,稲田勝: "波浪中船体運動および抵抗増加の計算に関する一考察"関西造船協会誌. Vol.234. 85-94 (2000)
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[Publications] M.Kashiwagi,S.Mizokami,H.Yasukawa & Y.Fukushima: "Prediction of Wave Pressure and Loads on Actual Ships by the Enhanced Unified Theory"Proc.of the 23rd Symposium on Naval Hydrodynamics (Val de Reuil, France). Vol.2. 95-109 (2000)
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[Publications] Masashi Kashiwagi: "The State of the Art on Slender-Ship Theories of Seakeeping"Proc.of the 4th Osaka Colloquium on Seakeeping Performance of Ships (Osaka). 11-25 (2000)