2000 Fiscal Year Annual Research Report
イネのプロテオーム解析に関する研究-ポストゲノムプロジェクト研究として-
Project/Area Number |
12460004
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
平野 久 横浜市立大学, 木原生物学研究所, 教授 (00275075)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々 英徳 横浜市立大学, 木原生物学研究所, 助手 (50295507)
川崎 博史 横浜市立大学, 木原生物学研究所, 助教授 (70169704)
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Keywords | プロテオミクス / プロテオーム / 胚芽蛋白質 / プロテアソーム / 質量分析 / ペプチドマスフィンガープリンティング / アミノ酸配列分析 / イネ |
Research Abstract |
二次元電気泳動(2-DE)によってイネ種子胚芽蛋白質約700スポットを分離した。そのうち150スポットについてMALDI-TOF MSを用いてペプチドマスフィンガープリンティングを行った。得られた質量スペクトルから25の蛋白質を同定した。同定された蛋白質の数は予想以上に少なかった。イネではゲノムの完全な塩基配列が決定されていないので、蛋白質を確実に同定するためにはペプチドマスフィンガープリントだけでなく、アミノ酸配列情報が必要であると考えられた。MS/MSで配列を決定できるが、これではハイスループットな解析を行うことができない。そこで、シークエンサーを用いて100の蛋白質を分析した。そして、26の蛋白質のN末端配列を決定した。残り74はN末端基がブロックされていると推測された。そこでブロックされている蛋白質についてCleveland法によりペプチドマッピングを行い、得られたペプチドの配列をシークエンサーで決定した。この際、試料調製法を改良し、2-DEで分離された蛋白質のペプチドマップを1日に20ずつ作製することができるようにした。この分析で、100すべての蛋白質の配列情報が得られた。データベースを検索した結果、26%はすでにイネで解析されている蛋白質、20%は他の植物の蛋白質と配列に相同性のある蛋白質、そして、残り54%はこれまで分析されていない蛋白質であることがわかった。データベースを用いて蛋白質をコードするESTを検索したところ、45%の蛋白質をコードするESTを見いだせた。一方、プロテアソームの機能を解析するため、26Sプロテアソームに含まれる62のサブユニットのアミノ酸配列を解析した。触媒ユニットと調節ユニットのすべてのサブユニットをコードするDNAをクローン化し、アミノ酸配列をDNAの塩基配列から推定することができた。これで機能解析の基盤が整った。
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Research Products
(10 results)
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[Publications] Hirano,H.: "Two-dimensional gel electrophoresis using immobilized pH gradient tube gels."Electrophoresis. 21. 440-445 (2000)
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[Publications] Ito,K.: "Identification of the 20S proteasome subunits and analysis of their N-terminal modification."Jpn.J.Electrophoresis. 44. 205-210 (2000)
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[Publications] Kimura,Y.: "N-acetylation and proteolytic of the yeast 20S proteasome."J.Biol.Chem.. 275. 4635-4639 (2000)
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[Publications] Sassa,H.: "Primary structural feature of the 20S proteasome subunits of rice (Oryza sativa)."Gene. 250. 61-66 (2000)
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[Publications] 平野久: "日本におけるプロテオーム研究の現状"生物物理化学. 44. 195-199 (2000)
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[Publications] 平野久: "植物におけるプロテオーム解析と育種"育種学研究. 2. 215-220 (2000)
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[Publications] 菅野純夫,平野久: "電気泳動最新プロトコール"羊土社. 183 (2000)
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[Publications] 平野久: "プロテオミクス"中山書店. 78-90 (2000)
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[Publications] 平野久: "プロテオーム解析-理論と方法-"東京化学同人. 159 (2001)
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[Publications] 綱沢進,平野久: "プロテオミクスの基礎"講談社サイエンティフィク. 338 (2001)