2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12460043
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
福田 雅夫 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (20134512)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
政井 英司 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (20272867)
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Keywords | 環境汚染 / センサー / ポリ塩化ビフェニル / 転写制御 / 二成分制御系 / ビフェニル / Rhodococcus |
Research Abstract |
強力なPCB分解菌Rhodococcus sp.RHA1株において分解系酵素誘導を支配する2つの制御遺伝子群bphS1T1およびbphS2T2の制御機構に関わる解析をおこない以下の結果を得た。 1.bphS1T1,bphS2T2の誘導基質特異性と基質認識領域の解明(福田)ではbphA1プロモーターにリポーターのルシフェラーゼ遺伝子を連結した系でbphS1T1,bphS2T2それぞれの誘導特性を調べた。(1)bphS1T1,bphS2T2はtoluene,ethylbenzeneなど多様な基質に対して類似の誘導性を持つこと、(2)biphenylに対してはbphS1T1のみが誘導性を持つことが明らかになった。両者の誘導特異性はbiphenylでの違いに集約されると見られる。両遺伝子セットの遺伝子破壊を試みたが非相同組換えによる組換え株ばかり出現し、現在も継続している。 2.BphS蛋白質によるBphT蛋白質のリン酸化部位の解明(政井)ではBphS1のアミノ末端側欠失変異体を取得し、誘導基質なしで定常的な誘導が起こることを確認した。現在、この誘導が定常的な自己リン酸化とBphT蛋白質のリン酸化を伴っているかどうかを調べている。またBphS1-BphT2及びBphS2-BphT1のヘテロな遺伝子セットを構築して誘導性を調べた結果、交差反応がおこることを見出した。これらのヘテロ遺伝子セットはBphSに依存した誘導特異性を示し、BphSが基質特異性を支配していることが示唆された。 3.BphT1,T2の結合配列と結合様式の解明(福田)ではbphA1,etbD1,bphA4-2,etbA1,etbA1'の各プロモーターに対するbphS1T1の転写活性化能を調べた。各プロモーターで誘導活性化が認められ、bphS1T1に対するregulonを構成していることが明らかになった。現在、bphS2T2の各プロモーターに対する転写活性化能を調べている。
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