2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12460089
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大島 泰克 東北大学, 大学院・農学研究科, 教授 (60111267)
|
Keywords | 麻痺性貝毒 / サキシトキシン / デカルバモイルサキシトキシン / デカルバモイルゴニオトキシン-2,3 / 13-アセチルデカルバモイルサキシトキシン |
Research Abstract |
(1)麻痺性貝毒生産ラン藻Anabaena circinalisの大量培養法を開発し、合計200Lの培養を行った。細胞を超音波で破砕し、連続遠心分離によって残渣を除去した後、活性炭カラムクロマトグラフィーによって培地から毒を効率的に吸着、濃縮する方法を開発した。BioGel P-2およびDEAE・Toyopearlの2段階のクロマトグラフィーにより高収率で化学反応の出発物質となる基質毒C1,C2およびゴニオトキシン-2,3を精製した。 (2)C1,C2を中性溶液中で加熱加水分解してデカルバモイルゴニオトキシン-2,3とし、さらにメルカプトエタノールで脱硫酸エステルしてデカルバモイルサキシトキシンの大量調製を行った。これらを定量NMRによって正確に秤量することにより、HPLC及び生物試験用の標準溶液を調製した。 (3)デカルバモイルサキシトキシンの13位へのアセチル基導入反応の諸条件及び反応後の精製法を検討し、トリチウム標識13-アセチルデカルバモイルサキシトキシンの調製のための基礎条件を設定した。 (4)GTX2,3に3-メルカプトプロピオン酸を作用させ、11位にカルボキシル基を導入した誘導体を調製し、そのNaチャンネル結合能を神経芽腫細胞を用いる細胞毒性試験により評価した。
|