学際研究に基づく世界の穀物需給長期予測

2001 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 12460098
• Research Institution: Tottori University
• Principal Investigator: 伊東 正一 鳥取大学, 農学部, 助教授 (30222425)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 加古 敏之 神戸大学, 農学部, 教授 (00121533) ; 稲本 志良 京都大学, 農学部, 教授 (80026468) ; 津野 幸人 鳥取大学, 名誉教授 (00036287) ; 山本 太平 鳥取大学, 乾燥地研究センター, 教授 (00032102) ; 山路 永司 東京大学, 農学部, 教授 (10143405)
• Keywords: 穀物 / 世界 / 需給 / 長期予測 / 学際研究

Research Abstract

今年度は本研究の第2年度であるが、米国農務省(USDA)と連携し、米国農務省のPS＆D Viewを活用したデータのホームページによる日本人向けの情報提供を充実させた。これは世界約200カ国・地域のそれぞれの農産物の生産・流通星を過去40年間にわたってその詳細なデータを集大成したものである。
今年度は、これまでの項目がコメ、コムギ、コーン、ダイズの4品目であったものを、新たにブロイラー、七面鳥、家禽類、チーズ、豚肉、牛肉の6品目の畜産物も加えた。また、これまで、日本語による「世界の食料統計」とその英語版「World Food Statistics ＆ Graphics」を作成し公開してきた:
http://worldfood.muses.tottori-u.ac.jp/graph/index.html。今年度は、このホームページにスペイン語版「Productos alimenticios basicos en el mundo-Estadisticas y Graficos」:(http://worldfood.muses.tottori-u.ac.jp/graph/index-s.html)を加え、世界中からより多くの人々がこのホームページを活用できるようにした このオリジナルなデータは米国農務省から提供されているものの、当ホームページのように各国・地域及ぴ各品目にわたって、数値だけでなくグラフでも提供しているホームページは米国も含め、まだ世界中に他にはないようである。オリジナルデータはUSDAにより毎月更新される。よって、当ホームページのデータもそれに従って、更新している。
ところで、この畜産物のオリジナルなデータに誤植があることが本研究プロジェクトの調査で発覚した。早速、USDAと連絡を取り、お互いにその原因を調査中である。
来年度はこの「世界の食料統計」、のデータ提供をさらに充実させ、まず、中国語版を加える予定である。さらに、ヒマワリの種や菜種などの油種子品目を加える予定である。このような追加は世界貿易機関(WTO)の新ラウンド興業交渉がスタートしたこともあり大きくなっている社会からのニーズに応えることとなる。
近年の国際農産物市場は、世界的な増産のあおりから価格の低迷が続いている。また、世界の人口増加の見通しにおいても、日本も含めて大きく下方修正が行われている。このような状況に鑑み、今後の食料需給がどのように変化していくか分析中である。その中間結果の一部を当ホームページ(http://worldfood.muses.tottori-u.ac.jp)で近日中に公開する予定である。

Research Products

• [Publications] 伊東正一: "新時代に入った世界のコメ需給(第10回):SBS米とアメリ力の今年産予測"食糧振興. 68. 28-33 (2000)
• [Publications] 伊東正一: "新時代に入った世界のコメ需給(第11回):コメ、コムギ、コーン三つ巴戦とアジアの農業、そして日本"食糧振興. 69. 22-27 (2000)
• [Publications] 伊東正一: "食糧振興会叢書49号世界の穀物統計"全国食糧振興会. 522 (2001)