2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12460098
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
伊東 正一 鳥取大学, 農学部, 助教授 (30222425)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加古 敏之 神戸大学, 農学部, 教授 (00121533)
稲本 志良 京都大学, 農学部, 教授 (80026468)
津野 幸人 鳥取大学, 農学部, 助教授 (00036287)
山本 太平 乾燥地研究センター, 教授 (00032102)
山路 永司 東京大学, 農学部, 教授 (10143405)
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Keywords | 穀物 / 世界 / 需給 / 長期予測 / 学際研究 |
Research Abstract |
本研究で作成、公開しているホームページ、「世界の食料統計」、を今年度も継続してきたが、データの元となっている米国農務省のデータ構成が2002年10月から変更となった。このため、入力の方法を改善する必要が出てきた。この改善に多大な時間がかかり、現在もまだ完成していていない。来年度(2003年)の5月には完成できる見通しで、その際には項目もこれまでのコメ、コムギ、コーン、ダイズ、ブロイラー、七面鳥、家禽類、チーズ、豚肉、牛肉、の10品目に加え、新たに5品目をめどに追加して合計15品目で公開する予定である。なお、このアドレスは:http://worldfood.muses.tottori-u.ac.jp/graph/index.html。 また、主要穀物の国際価格のデータを年次別、月別に収集し、さらに、これを数値とグラフで作成し、これらをホームページで公開する準備を進めてきた。これも上記の刷新内容の公開と同時に2003年5月の公開を目指して最終の調整段階である。 今後の世界の食糧需給見通しでは、昨今のデータの変化を追跡しながら分析を継続している。また、アメリカにおいて新農業法が2002年5月に発足したので、その影響がどのように現れてくるかが注目されるところである。本研究の中間まとめによると、2002年産のアメリカの穀物は、コメ以外は天候不良により不作であったため、価格が上昇した。このため、2003年度のコムギ、コーン、ダイズの生産量は増大し、国際相場は下落することが予想される。また、コメは3年連続の減産にもかかわらず価格は下落を続け、2003年産も減産の可能性が大きい。アメリカの新農業法の下ではこれまでと同様、増産と価格の低迷が同時進行することになろう。
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[Publications] 笠原浩三, 伊東正一, 佐藤俊夫: "従価税及び重量税によるコメ輸入の関税障壁効果について-現地調査に基づく小売価格均衡関税率-"農林業問題研究. 37. 215-220 (2002)
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[Publications] Shoichi Ito: "What is the Real Food Security for Japan?"Internationl Conference on Food Security in Northeastern Asia Situation and Outlook, Research Institute for Agriculture and Life Sciences, Seoul National University. 51-72 (2002)
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[Publications] 加古敏之: "経済発展とコメ需給"神戸大学農業経済. 36(印刷中). (2003)
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[Publications] 加古敏之, 張建平: "中国のジャポニカ米戦略-黒龍江省を中心に-"農業と経済. 68巻・4号. 82-90 (2002)
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[Publications] 山本太平, アムメンサ フレドリック, 藤巻晴之, 宇都宮 淳: "アフリカのサヘル地帯における気象特性と持続的な灌漑計画"農業土木学会誌. 70巻・11号. 43-46 (2002)
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[Publications] Guang.Wen, Jeff, Thahei Yamamoto.他: "Effectiveness of an elemental sulfur fertilizer in an oilseed-cereal-legume rotation on the Canadian prairies"J. Plant Nutr. Soil Sci.. 16. 1-7 (2003)