2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12460127
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Research Institution | Azabu University |
Principal Investigator |
太田 光明 麻布大学, 獣医学部, 教授 (20134504)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
和久井 信 麻布大学, 獣医学部, 助教授 (40201157)
政岡 俊夫 麻布大学, 獣医学部, 教授 (30063978)
塩田 邦郎 東京大学, 大学院・農学生命科学研究所, 教授 (80196352)
植竹 勝治 麻布大学, 獣医学部, 講師 (00312083)
田中 智夫 麻布大学, 獣医学部, 教授 (40130893)
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Keywords | 地震 / 動物 / 異常行動 / イルカ / イヌ / 電磁波 / 遺伝子 / 地震予知システム |
Research Abstract |
地震前兆としてありうる2つの物理現象(電磁波説と帯電エアロゾル説)を動物に与えても、あるいは岩石破壊実験によっても、地震前に観察された「異常行動」の再現は未だ得られていない。しかし、2000年10月6日に発生した鳥取県西部地震では、震源地近くの水族館(しまね海洋館、島根県浜田市)で飼育されているシロイルカ(ベルーガホエール)3頭が地震の2〜3日前から給餌を受けつけなかったなど、大きな地震に伴う動物の異常行動は明らかに起きる。こうした情報をもとに、平成13年度は、(1)イルカの生物学的な特性を調べ、新たに地震前兆として「超音波」異常の可能性を見つけだした。イルカは数ヘルツから百万ヘルツを超える聴覚能力を有し、仲間同士の認識(コミニケーション)あるいは餌の探査など(エコロケーション)に音を使用している特異な生物であり、東海沖地震あるいは南海沖地震などを想定したとき、その有用性は極めて高い。また、(2)「地震感知」遺伝子に関し、基礎的レベルから検討を開始した。現在、イヌのCRF遺伝子、ドーパミン受容体遺伝子(これら2つにはプライマーがある)、およびセロトニン受容体遺伝子(多型を解析中)に注目し、鋭意検討を進める一方、過去地震を全く経験していないイヌ(アメリカ、イギリスなど)の血液を採取しつつある。同時に、イヌ(ビーグル犬)に電磁波照射したときに起こるかも知れない遺伝子変異についてサンプルを取り終えた。さらに、(3)動物を用いた地震予知システムを構築するために、(株)NTTドコモ関西および富士通(株)と共同し、「FOMAによる情報収集」を始めようとしている。このシステムはまさに世界初の試みとして、三世代携帯電話を利用した画期的なものであり、次年度には試行的にモニター(都区内)を募集する。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] M.Ikeya, C.Yamanaka, T.Matsuda, H.Sasaoka, H.Ochiai, N.Ohtani, Q.Huang, T.Komuratani, M.Ohta, Y.Ohno, T.Nakagawa: "Electromagnetic pulses generated by compression of granitic rocks and animal behavior"Episodes. 21. 262-265 (2000)
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[Publications] J.Ohgane, N.Hattori, M.Oda, S.Tanaka, K.Shiota: "Differentiation of Trophoblast Lineage Is Associated with DNA Methylation and Demethylation"Biochem. Biophys. Res. Commun.. 290. 701-706 (2002)
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[Publications] J.Ohgane, T.Wakayama, Y.Kogo, S.Senda, N.Hattori, S.Tanaka, R.Yanagimachi, K.Shiota: "DNA methylation variation in cloned mice"Genesis. 30. 45-50 (2002)
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[Publications] T.Ishiwata, K.Uetake, T.Tanaka: "The function of an escape box to prevent agonistic behavior after regrouping in the isolated and non-isolated pigs"Anim. Sci. J.. (2002)