2001 Fiscal Year Annual Research Report
SSR標識を用いたダイズコアコレクションの確立と遺伝育種研究への応用
Project/Area Number |
12460142
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
阿部 純 北海道大学, 大学院・農学研究科, 助教授 (00192998)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金澤 章 北海道大学, 大学院・農学研究科, 助教授 (30281794)
島本 義也 北海道大学, 大学院・農学研究科, 教授 (00001438)
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Keywords | ダイズ / 遺伝資源 / コアコレクション / SSR標識 / 耐冷性 / クロロシス |
Research Abstract |
1.日本を中心にアジア各地より収集されたツルマメ100系統について、昨年度調査したダイズゲノムからランダムに抽出された20個のSSR標識の変異を解析した。その結果、ツルマメのSSRの対立遺伝子構成は先に調査したダイズの遺伝子構成と著しく異なることが明らかとなった。また従来の研究同様に、多様性のレベルはダイズに比べてツルマメではるかに大きかった。現在ツルマメの地域集団間の分化に関する詳細な解析を進めている。 2.耐冷性の育種母材として利用されてきた北海道の極早生品種7系統について、前実験と同じ20個のSSR標識の変異を解析した。その結果、供試した系統間に多型は観察されず、全て同じ遺伝子型を有することが判明した。 3.寒冷地由来のダイズ系統について幼苗期の低温ストレス耐性を評価した。始めに、耐冷性を評価する手法を確立するため、耐冷性が異なることが既に明らかなダイズ2品種を用いて、昼間10℃夜間5℃の人工気象下における耐冷性を評価した。低温ストレスによる障害の程度は光強度に依存した。特に耐冷性の弱い品種は、強光のもとで葉身にクロロシスを生じ、その程度を葉緑素計で量的に評価することができた。また、光合成活性の一尺度としてクロロフィル蛍光の測定によるストレス耐性の評価方法を検討した。現在、アジア各地より収集された系統の耐冷性の変異をかかる環境下で検定している。
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[Publications] Xu.D.H.: "Identification of sequence variations by PCR-RFLP and its application to the evaluation of cpDNA diversity in wild and cultivated soybeans"Theoretical and Applied Genetics. 102. 683-688 (2001)
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[Publications] Xu.D.H.: "Diversity of chloroplast DNA SSRs in wild and cultivated soybeans evidence for multiple origins of cultivated soybean"Theoretical and Applied Genetics. 104(印刷中). (2002)