2000 Fiscal Year Annual Research Report
筋小胞体カルシウム遊離チャネルの新規活性調節因子の探索とその作用機構の解明
Project/Area Number |
12470014
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
古川 賢一 弘前大学, 医学部, 助教授 (20165468)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大島 吉輝 東北大学, 大学院・薬学研究科, 教授 (00111302)
瀬谷 和彦 弘前大学, 医学部, 助手 (40281919)
元村 成 弘前大学, 医学部, 教授 (40091756)
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Keywords | リアノジン受容体 / Ca遊離 / 機械的刺激 / L6細胞 |
Research Abstract |
カルシウム遊離チャネル近傍に存在する蛋白のひとつであるトライアジンの機能はこれまで不明であったが、我々は精製トライアジンがカルシウム遊離チャネル活性に対して抑制的に働き、カルシウム感受性を低下させることを明らかにした。しかし、本来のカルシウム遊離は神経の興奮を受けてのものであり、生理的な興奮-収縮連関の中に位置づけされなければならない。そこで生理的な条件での機能を解明するため、骨格筋のmyotubeに分化する細胞(L6細胞)あるいは心筋細胞を用いて、電気刺激による収縮におけるカルセクエストリンやトライアジンの役割を検討することにした。まずL6細胞の培養とトライアジンの発現について検討した。トライアジンの特異的プライマーを用いてRT-PCR法によって行った。細胞の増殖期には発現していなかったトライアジンが、骨格筋細胞(myotube)に分化するについて現れ、その量は増加する傾向を示した。また、骨格筋は伸展刺激を受けるとその分化を促進させることが報告されており、その点を検討したところ、繰り返し伸展刺激を加えたことによってトライアジンの発現は有意に増加した。以上の点からもトライアジンが骨格筋の機能に密接に関連していることが示唆される。現在電気刺激の負荷法を検討しており、トライアジンのアンチセンスオリゴDNAとの併用によって、生理的な収縮刺激下においてトライアジンの重要性が明らかに出来るものと思われる。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Uwai,K.: "Virol A, a Toxic Polyacetylenic Alcohol of Cicuta virosa, inhibits the GABA-induced Cl-Current in the Rat Hippocampal CA1 Neurons."Brain Research. 889. 174-180 (2001)
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[Publications] Takaya,Y.: "Novel Acyl α-Pyronoids, Dictyopyrone A, B and C, from Dictyostelium Cellular Slime Molds"Journal of Organic Chemistry. 65. 985-989 (2000)
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[Publications] Nakao,M.: "Inhibition by antisense oligonucleotides of plasma membrane Ca^<2+> ATPase in vascular endothelial cells."European Journal of Pharmacology. 387. 273-277 (2000)