2001 Fiscal Year Annual Research Report
多胎児への虐待予防・障害児の発生状況からみた地域育児支援システム構築に関する研究
Project/Area Number |
12470095
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
横山 美江 京都大学, 医療技術短期大学部, 助教授 (50197688)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村嶋 幸代 京都大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (60123204)
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Keywords | 双子 / 単胎児 / 母親 / 育児 / 疲労感 / 睡眠状態 |
Research Abstract |
多胎児家庭において幼児虐待の発生率が高い背景には,単に単胎児家庭に比べ子どもの数が多いというだけではなく,多胎児家庭と単胎児家庭では育児問題が異なっていると考えられる。本研究では,多胎児家庭のうち双子家庭に焦点をあて,単胎児家庭との比較から,双子家庭における育児問題の特徴を明らかにし,以下の結果を得た。 1.妊娠中不安を感じたと答えた者は,単胎児の母親に年べ双子の母親の方が有意(P<0.001)に多く,不安に感じる内容についても双子の母親と単胎児の母親で差異が認められ,双子の母親は双子が生まれることに伴って生じるさまざまな要因に対して不安を抱いていた。 2.子どもを世話する時間的ゆとりがあまりないあるいは全くないと回答した母親は,単胎児家庭で13.6%であるのに対し,双子家庭では68.9%と,双子家庭の方が子どもをみる時間的ゆとりがないと感じる母親が有意に多かった。 3.双子家庭の母親は,単胎児家庭の母親に比べ有意に重度の疲労感を訴えていた。また,単胎児家庭における母親の睡眠時問は平均7時間19分であるのに対し,双子家庭の母親の睡眠時間は平均6時間32分と,双子家庭の母親の方が有意(P<0.001)に短かく,夜間2回以上起きる者も有意(P<0.05)に多かった。
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