2001 Fiscal Year Annual Research Report
キラーリンパ球接着分子複合体による免疫制御機構の解析
Project/Area Number |
12470111
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Research Institution | UNIVERSITY OF TSUKUBA |
Principal Investigator |
渋谷 彰 筑波大学, 基礎医学系, 助教授 (80216027)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩間 厚志 筑波大学, 基礎医学系, 講師 (70244126)
渋谷 和子 理化学研究所, 免疫アレルギー科学総合研究センター, 研究員 (00302406)
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Keywords | DNAM-1 / LFA-1 / キラーリンパ球 / 接着分子 / 生体防御 |
Research Abstract |
我々はキラーリンパ球の細胞傷害機構に関与するヒトの新規の接着分子DNAM-1を見い出し、遺伝子クローニングによりその一次構造を決定した。さらに、キラーTリンパ球が抗原を認識するとLFA-1とDNAM-1の2つの接着分子が物理的に会合し、複合体を形成することを初めて見いだした。本研究では、ウイルス感染細胞や癌細胞、あるいは自己組織や移植片などの標的細胞に対するキラーリンパ球の活性化機構を明らかにし、その免疫制御法を開発することを目的として形成されたLFA-1/DNAM-1複合体がどのように標的細胞と結合し、活性化シグナルを伝えるかという課題、中でもまだ明らかになっていない標的細胞に発現するDNAM-1のリガンドを同定することを試みた。 そこでDNAM-1分子とヒト免疫グロブリンFc部分とのキメラ蛋白を作製し、種々の組織、細胞でDNAM-1リガンドの発現をスクリーニングしたところ、血管内皮細胞で最も強く発現していることを見い出した。レトロウイルスベクターを用いて血管内皮細胞からのcDNAライブラリーを作製し、DNAM-1のキメラ蛋白をプローブに用いて陽性細胞をフローサイトメトリーにより回収し、cDNAを単離する発現クローニングを試みた。この結果、陽性クローンを単離し、現在その詳細な構造解析を行っている。 一方、DNAM-1は免疫系細胞のみならず、血小板や巨核球などにも発現することを見いだした。DNAM-1のリガンドが血管内皮細胞に発現しており、DNAM-1とそのリガンドとの相互作用が血小板や巨核球の血管内皮細胞への接着に関与する事を示し、血栓、止血機構においてDNAM-1が重要な役割を担っていることを示唆した。これは、本研究における予期していなかった成果であった。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Yamada O., et al.: "Killer Tcell induction in patients with blastic NK cell lymphina/lenkemia"Brit J Haenatol. 113. 153-160 (2001)
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[Publications] Sakamoto N., et al.: "A novel Fc receptor for lgA and lgM is expressed on both hematopoietic and non-hematopoietic tissues"Eur J Immunol. 31. 1310-1316 (2001)
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[Publications] Shimizu Y., et al.: "Fcxlu R is a single gene-family member closely selated to pdymeric lg reoptor on chronosouel"Immunogenetics. 42. 709-711 (2001)
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[Publications] Tokoro Y., et al.: "Molecular cloning and characterizations of mouse Tspan-3,a novel member of the tetraspanin super family"Biochem Biophysi,Res.Commu.. 288. 178-183 (2001)
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[Publications] Motohashi T., et al.: "Increased call surface expression of C-terminal Truncated ercfthupoietin receptors in polycythewic"Eur J Hacmatol. 67. 88-93 (2001)
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[Publications] Iwama A., et al.: "Reciprocal roles for C/EBP and pu.l transcription factors in hangerhans cell commitment"J.Exp.Med. 195. 547-558 (2002)
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[Publications] Shibuya A.: "Immunoglo.bulin-Like Receptors"Springer-Verlag Press. 6 (2001)