2002 Fiscal Year Annual Research Report
虚血性心疾患の成因における炎症性機序の役割に関する基礎的・臨床的研究
Project/Area Number |
12470158
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
下川 宏明 九州大学, 大学院・医学研究院, 助教授 (00235681)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
毛利 正博 九州大学, 医学部附属病院, 講師 (60264032)
丸山 征郎 鹿児島大学, 医学部, 教授 (20082282)
居石 克夫 九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (70108710)
市来 俊弘 九州大学, 医学部附属病院, 助手 (80311843)
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Keywords | 炎症 / Rho-kinase / 動脈硬化 / アンジオテンシンII / 酸化ストレス |
Research Abstract |
1.炎症性変化を一つの特徴とする動脈硬化の分子機構にRho-kinaseが深く関与していること、そして、その発現が、アンジオテンシンIIやインターロイキン-1bなどの炎症性刺激により増強され、そのシグナル伝達機構にNf-kBが関与していることを明らかにした。 2.Rho-kinaseは、培養内皮細胞において、低酸素による内皮型一酸化窒素合成酵素(eNOS)の発現低下の分子機構に深く関与しており、選択的Rho-kinase阻害薬であるヒドロキシファスジルは、それを防止することを明らかにした。 3.Rho-kinaseの長期抑制は、ブタ冠動脈におけるステント留置後の再狭窄を防止し、その機序として、血管平滑筋のアポトーシスの亢進、NCP-1の発現抑制や炎症細胞浸潤の抑制、TGF-β1の発現抑制によるコラーゲン産生の抑制、などが関与していることを明らかにした。 4.Rho-kinaseの長期抑制は、アンジオテンシンII慢性投与(ラット)による冠動脈硬化病変の形成を抑制し、その機序としてNAD(P)H oxidaseの発現抑制によるsuperoxide anionsの産生抑制、内皮機能改善などが関与していることを明らかにした。 5.Rho-kinaseの長期抑制は、マウスにおける異種移植心に生じる冠動脈硬化病変の形成を抑制し、その機序として、特に、macrophage migration inhibitoly factor(MIF)の発現抑制が関与していることを明らかにした。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Takemoto M, et al.: "Rho-kinase mediates hypoxia-induced downregulation of endothelial nitric oxide synthase"Circulation. 106. 57-62 (2002)
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[Publications] Masumoto A, Mohri M, Shimokawa H, et al.: "Suppression of coronary artery spasm by a Pho-kinase inhibitor fasudil in patients with vasospastic angina"Circulation. 22. 243-248 (2002)
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[Publications] Kandabashi T, Shimokawa H, et al.: "Involvement of Pho-kinase in agonists-induced contractions of arteriosclerotic human arteries"Arterioscler Throm Vasc Biol.. 22. 243-248 (2002)
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[Publications] Takemoto M, et al.: "Rho-kinase mediates hypoxia-induced downregulation of endothelial nitric oxide synthase"Circulation. 106. 57-62 (2002)