2000 Fiscal Year Annual Research Report
痴呆疾患の発症と神経病理の形成に及ぼす遺伝的要因の研究
Project/Area Number |
12470196
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
前田 潔 神戸大学, 医学部, 教授 (80116251)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋本 健志 神戸大学, 医学部・附属病院, 講師 (60294229)
柿木 達也 神戸大学, 医学部, 講師 (40273784)
白川 治 神戸大学, 医学部, 助教授 (40243307)
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Keywords | アルツハイマー型痴呆 / 遺伝子異常 / 家族性アルツハイマー病 / 相関研究 / 分子遺伝学 / 痴呆性疾患 |
Research Abstract |
1.家族性アルツハイマー病患者(FDA)および家族集積性の高い非アルツハイマー型痴呆患者の遺伝子変異の同定家族性発症を認めるアルツハイマー病患者(FDA)のDNAからamyloid precursorprotein(APP)、presenilin 1、およびpresenilin 2のミスセンス変異を検索している。現在数家系のFDA家系を発見し、遺伝子変異を解析中である。とくにpresenilin2のミスセンス変異を伴うFDAはまだ世界的にも数家系しか報告されておらず、解析の結果が待たれている。また非アルツハイマー型家族性痴呆患者とくにパーキンソン症状を伴う家族性痴呆症について1家系を見いだし、tau蛋白の遺伝子変異について解析中である。 2.アルツハイマー型痴呆の発症危険遺伝子の探索 presenilin1、およびpresenilin2は上に述べたようにFDA、特に若年発症のアルツハイマー型痴呆(AD)の発症にはきわめて大きな意義を有していると考えられている。われわれは散発生、すなわち非家族性AD、特に若年発症ADにおいてもこのpresenilin蛋白の遺伝子変異ないし遺伝子多型がADの発症に関与しているのではないかと考え、presenilin蛋白のミスセンス変異を検索している。現在のところまだ成果は得られていないが、今後症例を増やして検索して行くつもりである。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Yasuda M: "A Novel Presenilin-I Mutation With Widespread Cortical Amyloid Deposition But Limited Cerebral Amyloid Angiopathy."J Neurol Neurosurg Psychiatry. 68. 200-203
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[Publications] Yamamoto Y: "No association between presenilin I intron gene or butyrylcholinesterase K variant and Alzheimer's disease in Japanese populations."Psychogeriatrics. (印刷中).
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[Publications] 保田稔,: "家族性アルツハイマー病と遺伝子臨床精神医学講座special issue 9巻"三好功峰,小阪憲司 編集.東京,中山書店.. 357-380