2002 Fiscal Year Annual Research Report
尿細管上皮細胞を用いたハイブリッド人工尿細管の作成とその機能評価
Project/Area Number |
12470213
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
斎藤 明 東海大学, 総合医学研究所, 教授 (60307296)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 穣 東海大学, 医学部, 教授 (10146706)
中澤 博江 東海大学, 医学部, 教授 (20110885)
角田 隆俊 東海大学, 医学部, 講師 (50276854)
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Keywords | 尿細管上皮細胞 / ハイブリッド人工尿細管 / LLC-PK_1細胞 / アクアポリン1遺伝子 / 遺伝子導入 / 人工膜 / バイオ人工腎臓 |
Research Abstract |
ブタの近位尿細管上皮(LLC-PK_1)細胞を用いた播種の改良試験で、1^8個/mlの細胞密度で中空糸モジュールを90度毎に回転させて4回播種することにより、コンフルエントな単層を形成させるのに2週間の培養が必要であったものが、中空糸膜面積の大きさに関らず、約48時間の培養でコンフルエンシーが得られるようになった。膜面積0.4m^2のモジュールの中空糸内面にLLC-PK_1細胞をコンフルエントな単層を形成させたバイオ人工尿細管を用い、尿素窒素(UN)50mg/dl、クレアチニン(Cr)5.0mg/dlを含有したメディウムを中空糸内腔を潅流させ、それらを含有せず、アルブミンを2.5g/dl含有したメディウムを中空糸内側に潅流させた循環実験を10日間行ない、H_2O、Na^+、グルコースの能動輸送量と、UN、Crのリーク率を計測した。膜面積1m^2の中空糸モジュール内面にLLC-PK_1細胞を生着させ人工尿細管で24時間に対側に輸送できるH_2O、Na^+、グルコースは、1日6Lを移送する目標の夫々67%、93%、70%であった。この実験では、対側の溶液中にアルブミン(Alb)2.5g/dlが添加され、膠質浸透圧が加えられたが、静水圧は加えられていない。H_2Oを目標量だけ輸送するには、膜面積1.6m^2が必要となる。LLC-PK_1細胞にratのaquaporin 1遺伝子を導入して、対側にAlb3.5mMolを加えてH_2Oの移送量を測定した。遺伝子非導入wild type LLC-PK_1細胞のそれに比し、約2倍の移送能を示した。ビーグル犬を用いた体外循環実験を、膜面積0.2m^2の持続血液濾過器により2.6ml/minの濾液を得て、0.4m^2の人工尿細管内腔を24時間潅流し、中空糸外側に血液濾過器を経た血液を潅流することにより1.5ml/minの濾液を再生し静脈に戻すことが出来た。
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[Publications] Asano M, Saito A et al.: "Renal proximal tubular metabolism of protein-linked pentosidine, an advanced glycation end product"Nephron. 91(4). 688-694 (2002)
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[Publications] Takatoshi Kakuta, Akira Saito, et al.: "Prognosis of parathyroid function after minimally invasive radioguided parathyroidectomy (MIRP) and percutaneous ethanol injection therapy (PEIT) for primary hyperparathyroidism"Biomed Pharmacother. 56. 41-47 (2002)
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[Publications] Hugh C.Rayner, Akira Saito et al.: "Creation, cannulation and survival of arteriovenous fistulae : data from the Dialysis Outcomes and Practice Patterns Study"Kidney International. 63. 323-330 (2002)
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[Publications] 寺島益雄, 斎藤 明, 他: "バイオ尿細管作製のための高分子膜での尿細管細胞の接着・増殖・分化に関する検討"腎と透析 別冊 ハイパフォーマンス・メンブレン'02. 53. 157-161 (2002)
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[Publications] 寺島益雄, 斉藤 明, 他: "ハイブリッド人工尿細管作製のための中空糸モジュールの再吸収機能の検討"腎と透析 別冊 ハイパフォーマンス・メンブレン'02. 53. 162-166 (2002)
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[Publications] 石田英之, 中沢博江 他: "Nicorandilのミトコンドリア内Ca^<2+>過負荷抑制作用"Therapeutic Reseach. 23. 515-518 (2002)
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[Publications] 外山淳治, 中澤博江: "心房細動治療(薬物)ガイドライン"Japanese Circulation J. 65 Suppl 5. 17-21 (2002)