2001 Fiscal Year Annual Research Report
生殖腺刺激ホルモンFSHβ鎖遺伝子に結合するホメオティック因子の解析
Project/Area Number |
12470217
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
加藤 幸雄 明治大学, 農学部, 教授 (30114177)
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Keywords | 下垂体 / 生殖腺刺激ホルモン / 生殖腺刺激ホルモン / 性腺刺激ホルモン / 遺伝子 / 生殖 |
Research Abstract |
平成13年度は下記のような実験を進めた 1)下垂体由来の株化培養細胞LβT2およびモルモット由来株化細胞CHOを用いて転写因子の発現ベクターを導入して転写活性能を測定する実験系を検討した。 2)いずれの転写因子も転写の抑制に働く結果であり、いずれの因子もFSHβ鎖遺伝子に対する負の制御を行っていると考えらる。しかし、遺伝子導入法の不安定さのために決定的な結論を得るための条件検討を重ねている。 3)ライブラリーを変異体酵母に導入して、cDNAの発現産物がFd2に結合能を示して得られるレポーター遺伝子の発現を指標として、DNA結合因子のクローンの選択を行い、現在まで4種の転写因子クローンを得た。 4)上記4種のクローンの全長を解析し、下垂体で既知のもに相同なもの2種、新規ものも2種であることを確認し、FSHβの遺伝子発現調節の因子に新たな知見が得られた。 5)組換え体転写因子を精製し、抗体作成にを行ったが、特異抗体の作製には至らず、新たに合成ペプチドに対する抗体作製に着手し、この抗体の検討を開始したところである。 6)酵母の発現系を用いたタンパク質間相互作用の解析系により、すでに取得した転写因子に相互作用する新規の因子のクローニングを開始した。 7)上記の相互作用解析により、新たな因子cLIM2をクロ-ニングし、その全長を解明した。この因子は、DNAに直接結合しない、いわゆるコリプレッサーであり下垂体のDNA結合型転写因子がコリプレッサー群を介して転写調節能を発現していることを明らかにした。
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[Publications] Nishida, N.: "Expression of endothelial nitric oxide synthase gene in cultured porcine granulosa cells after FSFTJ stimulation"Journal of Molecular Endocrinology. 26. 259-265 (2001)
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[Publications] Hattori, M-A.: "Expression of endothelial nitric oxide synthetase in the porcine oocyte and its possible function"Molecular and Cellular Biology. 219. 121-126 (2001)
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[Publications] Hattori, M-A.: "Synthesis of nitric oxide in the porcine ovary and its possible function"Reproductive Biotechnology. 1. 99-103 (2001)
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[Publications] Kato, Y.: "Presence of an 85 kDa pituitary protein (Pit-G) in porcine GH-producing cells"Journal of Reproduction and Development. 48. 87-95 (2002)