2000 Fiscal Year Annual Research Report
新しいアポトーシス関連癌抑制遺伝子p19^<ARF>の泌尿器科癌における研究-遺伝子治療への応用の可能性の検討-
Project/Area Number |
12470329
|
Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
冨田 善彦 新潟大学, 医学部, 助教授 (90237123)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小原 健司 新潟大学, 医学部・附属病院, 助手 (70313533)
谷川 俊貴 新潟大学, 医学部・附属病院, 講師 (70236686)
|
Keywords | p14^<ARF> / 膀胱癌 / 腎細胞癌 |
Research Abstract |
p19^<ARF>(ヒトではp14^<ARF>なので以下p14^<ARF>)はp53分子分解に促進的に働くMDM2に結合し,その機能を阻害する.その結果,p53遺伝子が正常である場合にもp14^<ARF>遺伝子に異常があればMDM2によりp53が分解されその機能が発現できないことになる.本研究では泌尿器科癌でのp14^<ARF>の遺伝子異常の有無,mRNAの発現について検討を行った. 1.膀胱癌細胞株についてのRT-PCRによるp14^<ARF> mRNAの発現の検討 T24およびHT1376では発現を認めたが,RT4では認められず,homozygous deletionによると思われた. 2.腎細胞癌細胞株についてのRT-PCRによるp14^<ARF> mRNAの発現の検討 ACHN,KRC/YではmRNAの発現を見たが,他の細胞株では発現は見られなかった. 3.腎細胞癌細胞株についてのDNAを鋳型としたPCR 次にhomozygous deletionを含めた遺伝子異常の検討のためにDNAを鋳型としたPCRにより,Exon1beta,Exon2の各領域について5組のプライマーにて検討した.この結果,3株で双方の遺伝子領域に欠失があることが示唆された. 4.定量的PCRを用いたhomozygous deletionの検討 臨床検体についてhomozygous deletionを定量的PCRにより検討するために,2ステップPCRで増幅可能なプライマーの作成をExon2について行った.この結果,preliminaryな結果ではあるが,臨床検体の中にもhomozygous deletionが示唆されるものが見いだされた. 5.p14^<ARF>発現ベクターのp14^<ARF>発現のrestoration 発現ベクターpBabepuroにp14^<ARF>をサブクローニングしたものをp14^<ARF>欠失細胞株に同遺伝子を導入した.
|