2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12470370
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Research Institution | Research Institute for Clinical Oncology, Saitama Cancer Center |
Principal Investigator |
橘 正芳 埼玉県立がんセンター, 研究所, 主幹 (10128712)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
足立 和歌子 京都府立医科大学, 眼科学教室, 助手 (90326231)
松島 芳文 埼玉県立がんセンター, 研究所, 主任研究員 (10094955)
木下 茂 京都府立医科大学, 眼科学教室, 教授 (30116024)
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Keywords | 円錐角膜 / 遺伝性 / マウス / 連鎖解析 / MHC / 第17染色体 / 炎症 / アポトーシス |
Research Abstract |
発症のアンドログン依存性:我々の発見した自然発症円錐角膜マウスの円錐角膜は雄に発症するが雌にはほとんど発症しない。そこで雌にテストステロンを2mg投与したところ高率に発症することが明らかになった。若齢期に雄を去勢すると発症は抑制された。すなわちこのマウスの発症にはアンドゲン依存性があることが明らかになった。 角膜における性ホルモン受容体の発現:性ホルモンが直接角膜に作用する可能性を検討するため、RT-PCR法および免疫組織化学法で性ホルモンの受容体の発現を調べた。角膜の上皮・実質・内皮細胞はアンドゲン受容体、エストロゲン受容体アルファーおよびベーターのいずをも発現していることが明らかになった。(発表論文参照) 病理所見:本マウスの角膜所見にはひ薄化、実質細胞のアポトーシスなど、ヒトの円錐角膜に類似する点が多く認められた。一方角膜への血管や炎症性血液細胞の浸潤が認められるなど、炎症所見が顕著である点ではヒトの円錐角膜と異なると思われた。 連鎖解析:バッククロスマウスとマイクロサテライトマーカーを用いたSSLP法により連鎖解析した。日本産野生マウスをパートナーとした場合は、浸透率が極度に下がり、有意の連鎖を得るにいたらなかった。野生マウスに存在する抑制遺伝子遺伝子による修飾のためと思われる。そこでパアートナーをラボラトリーマウスであるA/Jに代えて連鎖解析を繰り返したところマウス第17染色体に連鎖する事が判明した。現在使用するマーカーの数を増やして詳細な連鎖位置の決定につとめている。
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[Publications] Tachibana M,Kobayashi Y,Kasukabe T,Kawajiri K,Matsushima Y: "Expression of androgen receptor in mouse eye tissues. "Invest Ophthalmol Vis Sci. 41. 64-66 (2000)
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[Publications] Tachibana M,Kobayashi Y,Kasukabe T,Kawajiri K,Matsushima Y: "Expression of estrogen receptor α and β in the mouse cornea"Invest Ophthalmol Vis Sci. 41. 668-670 (2000)