2000 Fiscal Year Annual Research Report
口腔粘膜上皮におけるストレス感受性MAPキナーゼ分子群の役割の解明
Project/Area Number |
12470396
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
一條 秀憲 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (00242206)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飛梅 圭 日本学術振興会, 特別研究員
武田 弘資 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (10313230)
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Keywords | ASK1 / MAPキナーゼ / アポトーシス / Nef / c-Myc / TAK1 |
Research Abstract |
上皮細胞のシグナル伝達におけるASK1-MAPキナーゼ系の機能を中心に解析を行い、以下に列挙する知見を得た。 1)TNFがASK1を活性化する分子機構として、TRAF2がASK1活性阻害因子であるチオレドキシンとASK1の結合を活性酸素依存性に抑制すること、ならびにTRAF2がASK1に結合した後ASK1のオリゴマー化を誘導することによって自己リン酸化による活性化を誘導することを明らかにした。 2)ASK1は細胞内でTAK1ならびにTRAF6と直接結合し、IL-1誘導性のNF-kB活性を負に制御することが判明した。 3)ASK1の新たな生理機能として、培養表皮角化細胞や神経細胞におけるp38MAPキナーゼ依存性の細胞分化誘導能を見いだした。 4)ASK1によって誘導されるアポトーシスの分子機構として、ミトコンドリア依存性のカスパーゼ活性化が重要であることが明らかになった。 5)HIV-1のNEF蛋白質がASK1に直接結合することによってTNFからのアポトーシスシグナルを抑制し、結果として宿主細胞でのHIV-1ウイルス増殖を支持していることが明らかになった。 6)ASK1ノックアウトマウスの解析から、ASK1-MAPキナーゼ系がTNFならびに酸化ストレス誘導性のアポトーシスに必須の分子であることが明らかになった。 7)ASK1ノックアウトマウスにおいて体毛の再生に重篤な異常がみられ、ASK1が毛根の再生に極めて重要な役割を果たしていることが判明した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Mochida,Y.: "ASK1 inhibits IL-1-induced NF-kB activity through disruption of TRAF6-TAK1 interaction."J.Biol.Chem.. 275. 32747-32752 (2000)
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[Publications] Sayama,K.: "Apoptosis signal regulating kinase 1 (ASK1) is an intracellular inducer of keratinocyte differentiation."J.Biol.Chem.. 276. 999-1004 (2001)
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[Publications] Sawada,Y.: "Rapl is Involved in Cell Stretching Modulation of p38 but not ERK or JNK MAP Kinase."J.Cell Sci. 114. 1221-1227 (2001)
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[Publications] Geleziunas,R.: "HIV-1 nef inhibits ASK1-dependent death signaling : A potential mechanism for protecting the virally infected host cell."Nature. (in press). (2001)
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[Publications] Cho,S.-G.,: "Glutathione s-transferase mu modulates the stress-activated signals by suppressing apoptosis signal-regulating kinase 1 (ASK1)."J.Biol.Chem.. (in press). (2001)
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[Publications] Tobiume,K.: "ASK1 is required for sustained activations of JNK/p38 MAP kinases and apoptosis."EMBO reports. 2. 222-228 (2001)