2002 Fiscal Year Annual Research Report
歯根膜組織の歯槽骨吸収抑制メカニズムの解析に関する分子生物学的研究
Project/Area Number |
12470409
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Research Institution | Kanagawa Dental College |
Principal Investigator |
石井 信之 神奈川歯科大学, 歯学部, 講師 (20163610)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石川 孝 横浜市立大学, 医学部, 助手 (80275049)
千枝 桂子 神奈川歯科大学, 歯学部, 助手 (40267513)
南田 厳司 神奈川歯科大学, 歯学部, 助手 (70288083)
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Keywords | 破骨細胞 / 歯根膜細胞 / ODF / OPG / OCIF / MC3T3-G2 / PA6 |
Research Abstract |
本研究は歯根膜組織の歯槽骨吸収抑制メカニズムを分子生物学的に明らかにすることを目的とする。マウス歯根膜から破骨細胞分化支持能を指標として歯根膜クローン細胞をスクリーニングした結果、7株化細胞(312歯根膜クローン細胞)に破骨細胞分化誘導能が認められた。これらのクローン細胞を用いて破骨細胞分化誘導因子(ODF(OPG/OCIFligand))とOPG/OCIFとのmRNAの発現を検索し破骨細胞の分化支持能との関係を解析した結果ではOPG/OCIFligandとOPG/OCIFとのmRNAの発現が確認された。しかしながら、BIACOREによるOPG/OCIFとOPG/OCIFligandのリガンド探索を行ったが破骨細胞分化に関与する未知のリガンドは発見されなかった。また、OPG/OCIFligandを抗体中和後も破骨細胞分化支持を示す歯根膜細胞に焦点を絞り、新たなリガンドの発見を試みたが同様に未知のリガンドは発見されなかった。本研究結果から、歯根膜組織の歯槽骨吸収抑制メカニズムには歯根膜細胞のOPG/OCIFligand mRNAとOPG/OCIF mRNAを発現が原則として関与して、破骨細胞の分化を制御していると考えられる。本研究では、未知の破骨細胞分化因子の発見には至らなかったが、マウス破骨細胞ライブラリーの作製とマウスDNAチップへの応用が可能になったことは大きな成果だと考えられる。
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